映画「夕凪の街 桜の国」公開で田中麗奈さんら舞台挨拶

映画「夕凪の街 桜の国」の舞台挨拶で、109シネマズ名古屋を訪れた田中麗奈さん(左)と佐々部清監督(右)

映画「夕凪の街 桜の国」の舞台挨拶で、109シネマズ名古屋を訪れた田中麗奈さん(左)と佐々部清監督(右)

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 7月28日から全国でロードショー公開している映画「夕凪の街 桜の国」の舞台挨拶が7月29日、109シネマズ名古屋(名古屋市中村区平池町4)で行われた。

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 「夕凪の街 桜の国」は、2004年に文化メディア芸術祭マンガ部門大賞と第9回手塚治虫文化賞新生賞を受賞した、こうの史代さんの同名漫画を実写化したもの。出演は、田中麗奈さん、麻生久美子さん、堺正章さん、伊崎充則さんほか。

 同作は、原爆投下から13年後の広島を舞台に、被爆体験がもとで心に傷を負う女性、皆実(麻生さん)とその家族を描いた「夕凪の街」と、現代の東京を舞台に、成長した皆実の弟、旭(堺さん)が、家族に内緒で広島へ向かう旅の後をつけてきた娘の七波(田中さん)が、父の足取りから叔母の皆実や被爆者だった母、父の思い、自身のルーツを知ってゆく「桜の国」の2部構成からなる物語。原爆投下後から現代まで続く原爆の影響を、被爆者女性と現代女性の目線から描いた同作は多くの反響を呼び、2004年に発売された単行本は、25万部を突破している。

 当日、映画上映後に行われた舞台挨拶には、七波を演じた田中麗奈さんと、佐々部清監督が出席した。会場には約180人の観客が訪れ、上映後には感動して涙を流す客も多く見られた。佐々部監督は「こうのさんの原作漫画は、まるでページをめくり返すように物語が作られていると感じた。映画では、原作にはない写真や髪飾り、アカシアの木、被爆地蔵などをキーアイテムとして登場させ、観客が2人の女性の生き方と時代背景を混乱しないようにストーリーを展開していった」と話し、「麻生さんと伊崎さんのシーン、ラストの田中さんの表情には、撮影時に思わず涙が浮かんでしまった」とも。

 七波を演じた田中さんは「七波が劇中で語る『私はこの二人を選んで生まれてこようと決めたのだ』と『どんな事があっても、結局前を向いて生きていかなきゃしょうがないわけだからさ』の2つのセリフが印象的だった。自分が生まれ持った宿命を受け止め、上を向いて生きている七波を尊敬する」と話していた。また、佐々部監督が最もこだわったというラストシーンについて、田中さんは「自分の演技ひとつで映画の価値を下げてしまうような感じがして、撮影前にはプレッシャーで天井がまわってしまうような感覚がした」とも。

 同作は、109シネマズ名古屋、名演小劇場(東区東桜2)をはじめ、全国でロードショー公開中。

映画「夕凪の街 桜の国」オフィシャルサイト109シネマズ名古屋

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