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名駅で名工大大学院の研究室が研究発表会-街づくりに関わる8プロジェクト

名古屋工業大学大学院生による発表会の様子

名古屋工業大学大学院生による発表会の様子

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 「キャッスルプラザ」(名古屋市中村区名駅4)で10月10日、名古屋工業大学大学院・伊藤孝紀研究室の学生らが進めてきた街づくりに関わる研究の発表会「オープンゼミ2014街づくり編」が行われた。

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 当日は、「名古屋駅地区の社会実験」「名古屋テレビ塔60周年のプロジェクト」「ソーシャルタワープロジェクト」「名古屋クリエイティブ都市軸の構想」など8個のプロジェクトを学生が研究・発表。仕組み作りや空間作り、イベント実施などにおいて調査・検証などを行い、改善策や実施内容をまとめた。発表時には、行政や企業、民間企業で構成された協議会など、各プロジェクトの関係者が学生の応援として参加し、補足説明をした。

 伊藤孝紀准教授は「いろいろ地区で調査させてもらい、街づくりに携わっていると、『この内容はあの地区で生かせられる』と、つなげられたらもっとよくなるのではと思うことが多い。当研究室が潤滑油になってつなげることができればという思いで、4~5年前からオープンゼミを行っている。みんなで名古屋を良くしていこうという思い」とあいさつした。

 「名古屋駅地区」を担当した三宅航平さん。名古屋駅地区街づくり協議会が社会実験として数年前から取り組んでいる、工事現場の「仮囲い」の面を活用した広告について研究した。同協議会が景観の審査基準の作成を計画する中で、通行人に「名駅らしさ」についてアンケートをとるほか、名駅地区の企業が参加した「名駅らしい広告」のワークショップを実施。同協議会の藤井さんと佐伯さんは、「名駅地区では、縛りのある基準も年々緩和され今では全面が掲出可能になった。この取り組みで栄地区の基準にも改正された。『名駅らしさ』にまだ答えは出せていないので、引き続き市民がどういうものを求めているか意見を聞けていけたら」と話した。

 「名古屋テレビ塔」を担当した松岡弘樹さん。テレビ塔の足元にあるスペース(1階)と展望台利用について調査し、イベント開催時に展望台利用数があまり伸びていないことを見いだした。これまでにテレビ塔を中心にした場所で行った、音楽を使ったイベントや、コーヒーの商品開発・販売の仕組みなどの実績を報告。今後も「1階から展望台をつなぐ、食や音を使った仕掛け」を提案していくという。名古屋テレビ塔の加藤慎康さんは、「イベントなど、にぎわいを作ったら展望台利用数が伸びていると思っていた。テレビ塔に関連したにぎわい作りで、展望台を利用してもらえる内容を考えている。このような研究を通してさまざまネットワークができていることを実感している」と話す。

 発表会に参加していた観覧者からも意見や感想が上がり、実際に関係者同士につながりが生まれる場面も見られた。

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