伝統的街並みの「四間道」にレストラン&ギャラリー、270年前の蔵を再生

蔵を再生したレストランの店内の様子

蔵を再生したレストランの店内の様子

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 伝統的な街並みが立ち並ぶ四間道に7月6日、約270年前の蔵を再生した「四間道レストラン」「四間道ギャラリー」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-533-1788)がオープンした。

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 オーナーはパラマント(中村区名駅3)社長で、西区で生まれ育ったという愛葉宣明さん。四間道かいわいには親せきがいるため幼いころからなじみのあるエリアで、今でも堀川や四間道、円頓寺商店街は自分の原点のように感じているという。

 「これだけ名古屋駅に近いのに、見せ物のように作られていない街並みは、街の人が昔からあるものを大事にしているからこその雰囲気だと思う。よそから入って来られることを苦手としているので雰囲気が守られているのでは。商業的ではなく静かなところも魅力的」と愛葉さん。「幼いころは四間道から円頓寺商店街まで続く祭があったが、いつの間にかなくなっていた。祭を復活させることもできれば」とも。

 もともと街の再生や街づくりを手がけてきた愛葉さん。今回開いたレストランとギャラリーは、「食とアートを通して豊かな空間を発信したい」という思いからオープン。以前から蔵を探していて友人の不動産会社社長から「(愛葉さんが)絶対気に入りそうな古い蔵が見つかった」と連絡を受け、写真を見ただけで即決。最初、蔵の中は雑多で今とはかけ離れた環境だったという。構想から約10カ月をかけオープンにこぎ着けた。生まれ変わった蔵に「大家さんもとても喜んでくれた」(愛葉さん)。レストラン、ギャラリー、庭のある同店の敷地面積は73坪。

 レストランは2フロアで、テーブル席37席を設ける。梁(はり)がむき出しになった天井の高い店内には「食卓を囲むというイメージ」で丸いテーブルや球体のガラスの照明をレイアウト。「四角い建物の中に四角いテーブルだけを置くカクカクして雰囲気にはしたくなかった。丸みのあるもので温かさを表現したかった」という。地元の有機野菜や三河産の鮮魚を使用したフランス料理で、蔵と同じく歴史のあるフランスの伝統料理「テリーヌ」を代表メニューに提供するという。ランチ=2,600円・3,800円・5,800円、ディナー=6,300円・8,400円・1万2,600円。フランスワインのほか、国産ワイン、日本酒も用意。

 重厚感のある扉や土壁など「できるだけそのまま残した」というギャラリーでは、愛葉さんとつながりのある人たちが手がける音楽やアートのイベントを月に1度のペースで開催。「自分で企画することもできるが、周りにいるあこがれる人たちが提案するアートや音楽を体験したい。オペラや太鼓、京都から芸子さんを招いたり…、いろいろ企画は出ている」。

 レストランの営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=17時30分~21時。月曜・第3日曜定休。

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