名古屋駅西から誕生するアイドルユニットのユニット名が4月20日、発表された。ユニット名は「Delightful Enchanting Lovely Angels(ディライトフル エンチャンティング ラブリー エンジェル)で、メンバーは9人。
略称は頭文字を取り「dela(デラ)」で、名古屋弁で最上級という意味の「でら」や、「デラックス」の音を感じさせる。
同プロジェクトを手掛けるのはテレビ・ラジオCMの代理店業、タレントエージェント業を手掛ける「エムディーエム」(名古屋市中村区則武1)社長の中村浩一さん。中村区出身で、サラリーマン時代を経て、ローカル番組の制作などに携わってきた。「タレントやモデルは売れてしまうと地方を離れ東京進出してしまう。地方に市場があれば活動を続けられる。地域主権を確立したい」と学生時代から構想があったという。
1月から駅西アイドルユニットのプロジェクトを本格的に始動。「名古屋美少女ファクトリー」を立ち上げ、駅西に専用事務所を構えた。「駅西はサブカルチャーの発信地。ガンダムバー、エヴァンゲリオンバー、同人誌を販売する店も多い。この活動を根付かせるには適した場所だと考えている」という。2010年には大須商店街のアイドルユニットを手掛けた中村さん。その経験を生かし、当時と同じ振付師、作曲家など、ノウハウを身につけたクリエーティブスタッフを集めた。
雑誌広告やチラシ配布などで募集し、615人の応募があった。「ミス・ティーン・ジャパンの名古屋地区ファイナリスト、空手日本一、最年少レースクイーン、外国語を話せる人など、『日本代表クラス』の候補者が集まった」という。応募条件から国籍も外した。「ブラジルをはじめ、中国、韓国などの2世・3世の人たちにも、『日本でアイドル』という道を広げたいと思った」とも。
書類選考を経て23人の候補生が3月31日にビックカメラ名古屋駅西店、4月1日に新幹線地下街エスカで公開オーディションに臨んだほか、ウェブ投票も受け付けた。公開オーディションにはたくさんのギャラリーが集まり盛り上がりを見せ、ウェブ投票は2万票が集まったが半分以上が東京からの応募だった。「もっと地元の反応が欲しかったので残念」
投票の結果、メンバー9人と、別に1人が「モデル枠」として合格した。この数カ月間、イベントなどに出向き自己PRのために活動を続けてきた候補者たち。「過酷なものだったと思う。それを勝ち抜いてきた彼女たちは、いい意味でどん欲で必死。歌・ダンスなどのほか、社会でのマナーなども教えているが、『やらされている感』はゼロ。毎日のように活動に対する相談メールが届くなど、レベルを上げるために頑張っている」。
今月28日、CDデビュー記念で「マンモスフリーマーケット」への出演を予定する。今後の目標について、中村さんは「最初から決めていただことだが、海外進出をしていく。地方からアジア諸国をはじめ世界へ。そして日本に逆輸入のような形ができたら」。すでに海外イベントへの出演も決まっているという。