JR東海(中村区名駅1)は11月25日、在来線ICサービス「TOICA」の導入を開始しJR名古屋駅コンコース内で記念セレモニーを開催した。
同日、JR各駅では特別デザインの「TOICA」記念カード(2,000円)を1万枚販売。JR名古屋駅の販売所では前日から並ぶ約50人の「徹夜組」も現れ、当日早朝からの販売だったにもかかわらず約30分で700枚が完売した。
当日9時30分から行われた記念セレモニーでは、会場に「TOICA」改札機のデモ機が設置され、JR東海名古屋駅長の足立安博さんらが挨拶を行ったあと、JR職員、報道関係者のほか、一般参加者先着300人が改札機の模擬体験に参加した。模擬体験に参加した会社員の男性は「朝の混雑時や乗り換えの時、簡単に改札を通り抜けられるので、便利になって嬉しい」と話していた。
「TOICA」は、ICカード乗車券を自動改札機にタッチして改札を通過し、駅の券売機などでチャージ(入金)することで、繰り返し使用できるもの。JR東日本の「Suica」、JR西日本の「ICOCA」に次ぐ3社目。名古屋エリアでのICサービス導入は初となる。カードの種類は、プリペイドカードタイプの「TOICA」と、プリペイド機能に定期券機能が一体化した「TOICA定期券」の2種類で大人用と子ども用があり、カード発行の際500円が預かり金となる。同社は、サービス開始に合わせイメージキャラクターを「年代を問わない親しみやすさ、これから羽ばたき進化していく可能性を感じさせる動物」(同社)として「ひよこ」に決定、今後キャラクター利用方法を検討していくという。
導入エリアは、東海道線(二川~関ヶ原)、中央線(名古屋~中津川)、関西 線(名古屋~四日市)、武豊線(大府~武豊)の全74駅。無人駅でも対応可能。同社は、2007年から静岡地区でも在来線ICサービスを開始、また東海道新幹線用の「エクスプレス予約ICサービス」も導入予定だという。