近鉄は12月19日、商業施設「近鉄パッセ」が入居している「名古屋近鉄ビル」(名古屋市中村区名駅1)の外壁をリニューアルすると発表した。
同ビルは、1966年に「近鉄百貨店」が入居する駅ビルとして開業。「真珠の輝きと海の青さ」をテーマに設計された同ビルは、外壁に大スパンフレームや大型のガラススクリーンを設置し当時の先端技術を用いた建築物として話題になった。1998年には10代後半~20代前半の女性をターゲットに全館改装し、商業施設「近鉄パッセ」として生まれ変わった。
外壁は、「近鉄百貨店」として運営していた1989年に一部改修した経緯はあるが、大規模な全面リニューアルは初。同社は「名駅周辺の高層ビル建設ラッシュなど、街全体の変化に合わせ、同ビルも周辺の建物と調和した外壁に変更し、ファッション性とシンボル性を備えた商業施設を目指す」という。
外壁のデザインは、開業時と同じ板倉準三建築研究所が手がける。名駅通りに面する東側の壁面は、開業当時のデザインは生かしつつ、ランダムに配置したサッシや大型のガラススクリーンを設置して、グレーのガラスから透明なガラスに変更する。また内部の装飾パネルに「Pass’e」の文字を施し夜間に光の演出を行うほか、北側、西側の外壁も改修しネオンサインや案内標なども更新する。工事期間は、12月19日~2007年4月27日の予定で、工事費は約2億8千万円。