2月28日で営業を終了する「近鉄百貨店 名古屋店(近鉄パッセ)」(名古屋市中村区名駅1)で1月10日、思い出を振り返る閉店前の記念企画が始まった。
「コギャル」「アムラー」「森ガール」など流行したファッションと社会の動きを年表形式で紹介
同店は前身の百貨店から1998(平成10)年3月に「近鉄パッセ」として業態変更。名古屋駅再開発事業に伴い、28年にわたる歴史に幕を下ろす。
開業当時は周辺百貨店との差別化を図り、ティーン向けファッションに注力。開業10年目には流行を反映し、当時の渋谷系人気アパレル約10ブランドを同時に導入。その後もトレンドに応じた店舗構成で、ファッションフロアは若い女性客を中心に支持を集めてきた。近年は100円均一店やカプセルトイ専門店、キャラクターグッズ店なども加わり、来店客層は幅広くなっている。
記念企画では、1階のデジタルサイネージで、店長をはじめ同社社員やテナントスタッフが手書きのメッセージボードを手に感謝の思いを伝える動画を上映している。動画は閉店特設サイトでも公開するほか、2階エスカレーター横特設コーナーでは、ボードの画像を展示しメッセージを紹介。同店ゼネラルマネジャーの反町崇さんは「感謝の気持ちはお客さまをはじめ、同僚やブランド、パッセ自体に向けたものもある。各店の皆さんの思いがこもったボードをぜひ見てほしい」と呼びかける。
5階エスカレーター横特設コーナーでは、「~Pass’eの軌跡~ みんなの青春!ファッションヒストリー」と題した展示を実施。社会の動きと同店の歩みを重ね合わせ、「コギャル」「アムラー」「森ガール」など、時代ごとに流行したファッションやアイテムなどのテイストの移り変わりを年表形式で紹介している。反町さんは「『あの頃の自分に会おう』がテーマ。当時の記憶を思い出してもらえれば」と話す。ボード前では展示を指さしながら懐かしそうに会話を交わす来店客の姿も見られた。
反町さんは運営を振り返り、「当店で買い物をする利用期間が5年程度と短い若年層を主なターゲットにしてきたが、少子化やネットショッピングの拡大で先細りが見えていた。コロナ禍での休業や外出自粛は、ある意味でリセットの機会となり、名駅エリアになかった100円均一店の導入などで客層にも変化が生まれた」と話す。
「パッセ(Pass’e)」の名称はパッション(情熱)とエナジー(勢い・力)を組み合わせた造語で、反町さんは「最後まで元気に笑顔で楽しく、パッセらしく閉店企画を締めくくりたい」と意気込む。
1月30日には4階特設会場に、来店客がメッセージやイラストで同店の思い出を自由に書き込める「さよならPass’e!みんなの想い出 寄せ書き広場」も設ける。