名古屋城前のホテル「ウェスティンナゴヤキャッスル」(名古屋市西区樋の口町4)に展示されている真珠製のシャチホコ「真珠シャチ」が三重県志摩へ移設されることになり、9月30日に同ホテル1階ロビーでお別れセレモニー「ありがとう真珠シャチSpecial Event」が開催される。
同品は、1969年の同ホテル開業を記念して、真珠製品の製造・販売などを手がける大山(名古屋市千種区)から寄贈されたもの。志摩産の真珠約12万粒を使用し、約3年かけて制作されたという同品は、雄の「天光」(高さ120センチ)と雌の「海光」(高さ125センチ)の一対セットで、38年前の金額で6億円相当だという。同ホテルの名物展示品として開業当時より話題を集め、現在まで宿泊客らの記念撮影スポットの一つとしても親しまれてきた。
宿泊客をはじめ同ホテル従業員らも、「開業当時から展示されていた『ホテルの顔』のような存在だったので、なくなるのはとても残念」と話すなど「真珠シャチ」との別れを惜しむ声も多く、セレモニー開催が決まった。
同ホテルでは、一般客から「真珠シャチ」と一緒に撮影した思い出の写真を募集し、26人の応募者のうちから選ばれた6人の入賞作品の発表とともに、全応募作品が写真撮影時のエピソードとともに展示されている。セレモニーでは、入賞作品の表彰や「トゥモローズ少年少女合唱団」のコンサートを開催予定で、当日の来館者にはシャンパン・サービスもふるまわれる予定。
同品は、10月2日に三重県志摩市にオープン予定の「大山玉宝美術館」へ移設される。同品撤去後は、名古屋城の四季と本丸御殿が表現されたステンドガラスアート屏風「花鳥風月」(高さ1.1メートル、幅8.8メートル)を展示する予定。
セレモニー開催は17時から。