愛知県立松蔭高等学校(名古屋市中村区烏森町2)武道館で2月29日、同校卒業生に向けたライブイベント「the ARROWS(ジ・アロウズ) 卒業の日~さよなら ミュージック~」が行われた。
同企画は、今年の卒業生に向けて在校生から贈るサプライズ企画。ロックバンド「the ARROWS」の坂井竜二さん(ボーカル)、坂井“CANDY”昌英さん(ベース)、山内貴之さん(ギター)、岩原俊司さん(ギター)らメンバー全員が同校の卒業生だったことから企画が持ち上がり、メンバーからの「卒業式の日に母校で歌いたい」という強い希望もあり、卒業式当日のライブが実現した。同バンドのメンバーは、1996年の卒業生で在校時代より学園祭でライブを披露していたが、今回は約12年ぶりでの母校凱旋ライブとなった。
当日卒業式後に行われたイベントには、卒業生・在校生ら約300人が会場に集まった。メンバーが登場すると、会場からは大きな歓声と拍手が鳴り響き、メンバーそれぞれが「卒業おめでとうございます」とあいさつした。ライブ前のトークでは、学校でメンバーが出会いバンドを始めたエピソードや、ボーカルの坂井さんの失恋話なども披露、ベースのCANDYさんの呼びかけで、「CANDYさんに似ている」という卒業生の男子生徒が舞台に上がるハプニングも。
ライブでは、セカンドアルバムにも収録されているシングル曲「マストピープル」など3曲を披露し、会場は大いに盛り上がった。最後に、「卒業生に贈る曲」として披露された大ヒット曲「さよならミュージック」が始まると、会場は一転静まり返り、歌に聴きほれる生徒の姿も多く見られた。ライブ終了後は、メンバーと生徒全員で記念撮影を行い、メンバーは個別に生徒らと話したり写真撮影に応じるなど、交流を楽しんでいた。
参加した生徒らは「歌を聴いて元気をもらった」「最後の曲に感動した」「自分もバンドをやっているので憧れた」「最後の曲の歌詞を詳しく知りたくなった」など、サプライズ企画に満足した様子。ライブを終えた「The ARROWS」ボーカルの坂井さんは、「『さよならミュージック』は恋愛の歌だが、大切な人との別れの曲として、母校の卒業生に贈りたかった。歌っている途中に当時のことがよみがえり、とても良い時間を過ごせた」と話しており、メンバー全員が「今日のライブをきっかけに、卒業生の中からミュージシャンを目指す人が増えたら」と思いながら演奏していたという。メンバーにとっても卒業生にとっても、思い出深い1日となった。
母校で卒業生らと記念撮影する「the ARROWS」のメンバー(名駅経済新聞)名古屋出身のバンド「the ARROWS」、着うたチャートで初登場1位に(サカエ経済新聞)the ARROWS