名駅の映画館シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8、TEL 052-452-6036)で期間限定上映されている映画「僕らの方程式」の主演ら3人が10月10日、CBC(中区新栄1)で記者会見を行った。
会見を行ったのは、鉄道オタクの高校生・心平を演じた中村優一さん、落ちこぼれの不良役・ワタルを演じた桐山漣さん、世界史の授業を受け持つ先生役の永山たかしさん。会場には、それぞれ役柄と同じ服装で現れた。
同作品は、徹夜で鉄道模型コンクールの準備をするオタク3人組、追試のテスト問題を盗みに学校に忍び込んだ不良2人など、さまざまな事情で夜の校舎に集まった高校生が身代金目的の誘拐事件に巻き込まれていく青春物語。事件を追う刑事役は柳沢慎吾さんが演じている。
脚本は早稲田大学院卒で理学修士号を持つ異色の脚本家兼演出家の岡本貴也さんが手がけ、監督は雑誌ライターから映画監督に転身した異色の経歴を持つ内田英治さんが務める。
台本を初めて読んだときの感想について、「最初に、自分の役が鉄道オタクだと気づいて驚いた。いつもクールな役を演じることが多かったので。でも台本を読み進めると、一人ひとりが成長していく姿があって、その変化に感動して良い台本だと思った」(中村さん)、「以前に、脚本家・岡本さんの別作品で舞台をさせていただいたことがあり、今回の台本を読む前から期待していた。実際に読んでみると案の定、面白いお話だった」(桐山さん)、「夜から朝までの1日で状況が劇的に変わっていくことのすごさだったり、学校を舞台にしたりすることで映画を見た人が感情移入しやすい背景を選んでいる点など、とても良くできた台本だと思った」(永山さん)と、それぞれ話した。
役作りについては、「最初はどの程度のオタクを表現したらいいか悩んだ。しかし演じるうちに心平と自分自身とどこか重なるところがあることにも気づいた。自分の父が鉄道模型を好きだったので鉄道模型屋に行くシーンや大きな鉄道模型が登場するシーンでは懐かしさも憶えて、とにかく感動した」と中村さん。
また桐山さんは「自分の役はいじめっこだが、台本からは単細胞な部分がある人物だと読み取れたので、どこか憎めない、やんちゃな不良を演じられればと思った」と披露し、永山さんは「話の流れとは違う軸にいる役だったので、この作品のメッセージである『みんなの持つイメージを壊す』をテーマに今までと違うイメージやファッションに挑戦した」と振り返った。
映画の見どころは、誘拐事件に巻き込まれた高校生らが成長していく姿と、ヒロインの美人女子高生・椿に思いを寄せる心平の恋の行方だという。
同作品は、10月24日まで同館で上映予定。