名鉄百貨店本店(名古屋市中村区名駅1)ヤング館(旧セブン館)前から一時撤去されていた巨大マネキン人形「ナナちゃん」が現地に再登場し、3月18日、「お披露目式」が開催された。
「ナナちゃん」は、1973年「セブン館」1周年を記念して設置された身長6メートル10センチ、体重600キロの巨大マネキン人形。設置以来、30年以上同店の広告塔や、名駅の待ち合わせ場所として親しまれてきたが、昨年10月、同店リニューアルと名鉄バスターミナルの補修や野外通路の整備のため一時的に撤去されていた。
その後、全身補修作業を終えた「ナナちゃん」は、今年2月27日~3月11日、愛知芸術文化センター(中区東桜1)で行われた催事「新進アーティストの発見inあいち」で、アーティストの飯田陽子さんが企画した「ナナちゃん」をテーマにした作品「ナナちゃん物語」のために特別展示され話題を集めた。約半年ぶりに同店ヤング館前に戻った「ナナちゃん」の設置場所は、同店前ピロティの景観などを考慮して、以前の場所から北側に約3メートル、東側に約1.5メートル離れた場所に移動した。
当日は、名鉄百貨店の暮石社長をはじめ、「ナナちゃん物語」作者の飯田さん、1998年から「ナナちゃん」の衣装などを記録し続け、写真付きで紹介しているサイト「きょうのななちゃん」管理人の郡正道さんら7人が除幕式に参加し、「ナナちゃん」にちなみ1から7までのカウントアップの後、除幕。名駅のシンボル「ナナちゃん」の再登場に、同店前には多くの見物客も訪れ、記念撮影をする客の姿も多く見られた。
お披露目式で「ナナちゃん」は、同店全館グランドオープンの告知ポスターでモデルが着用している「ヴィヴィアン・タム」のワンピースと同デザインの、花柄の衣装を着用。頭部に同柄のスカーフと花のコサージュをあしらっていて「今年のトレンドを意識している」(同店)という。
お披露目式に参加した飯田さんは「栄にいた『ナナちゃん』は、どこかよそ行きの雰囲気だったが、あらためて本来の場所で見上げると『本物だ』という実感がわいてくる」と話し、郡さんは「やっぱり『ナナちゃん』には、『名駅』が一番似合いますね」と話していた。
同店は、約9年ぶりに「本館・メンズ館・ヤング館」の各館ストアバッグのデザインを一新するほか、館内案内係の制服もリニューアルして同22日、全館グランドオープンを予定している。