トヨタテクノミュージアム産業技術記念館(名古屋市西区則武新 町4、TEL 052-551-6115)で現在、トヨタコレクション企画展「江戸職人が魅せる なるほどメカニズム~ゼンマイ・バネ・オモリ~」が開催されている。
「トヨタコレクション」は、日本のモノづくりの源流ともいえる、主に江戸時代中期~明治時代初期の「からくり」「測量・天文」「銃・大砲」「医療」など、さまざまな分野にわたる貴重な科学技術資料。今回はその中から、動力源が限られていた江戸時代における、「ゼンマイ」「バネ」「重り」を活用した和時計、灯火具、からくり人形などを紹介する。
展示品は全50点。主な展示物は、重りを動力にした「櫓(やぐら)時計」「台時計」「尺時計」、コイルバネの力で油を押し上げる仕組みの「無尽灯(灯火具)」、ゼンマイを使って弓を引く人形「弓曳童子」、ゼンマイ式で日付や潮の満ち引きの時刻を指し示す「かんこどり時計」など。そのほか、明治・大正時代の「計測器」「生活道具」「通信機」などのコレクションも並ぶ。
期間中の土曜・日曜・祝日には「からくり実演」を開催。「段返り人形」「茶運び人形」「弓曳人形」を実際に動かし、動力の仕組みを分かりやすく解説する。同館担当者は「見て面白いだけでなく、仕組みを知ってなるほどと思ってもらえたら」と話す。実演は1日3回。1回約20分。実演で使う「からくり人形」は近年の作品。
3月25日に始まった同展。学校の春休み期間には親子連れなどでにぎわいをみせたという。「電気のない時代に自然の中から、どうやってエネルギーを取り出していたか、日本の江戸職人の素晴らしさを多くの人に実感してもらえたら」と来場を呼びかける。
開館時間は9時30分~17時(入場は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。入場料は、大人=500円、中高生=300円、小学生=200円、65歳以上無料。5月8日まで。