ジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市中村区名駅1)4階ローズパティオに10月24日、大型モニター上でバーチャル試着ができる「ARフィッティング」が登場した。
同システムは「AR(Augmented Reality 拡張現実)」技術を用いた試着サービスで、マイクロソフト社の技術「Kinect™ for windows® センサー」を使い、アパレル企業「エイ・ネット」(東京都江東区)が開発。現在は、4月にオープンした同社が手掛ける「HUMOR SHOP by A-net 東急プラザ表参道原宿店」(渋谷区)のみに設置している。
60インチのフルスペックモニターにセンサーで感知した人物の姿を映し出し、試着した状態を表示する。前、後ろ、横の360度に対応し、人の動きに合わせて洋服も動き、ドレープラインも表現できる。同社開発室の田米さんは、「表示させる洋服はデータ上でパーツを縫い合わせ作成するので、実際の洋服の作り方と同じ。重力値を組み込むことで、固さや重さも表現。そでが広い作りの洋服は腕を上げると、ふわっと広がった状態を見ることができるなど、アパレルだからこそ気付くことができるリアル感を表現した」と話す。
iPadを使ったコントローラーで、上下の組み合わせや色違い、異なるブランドのアイテムを組み合わせるなど、試着したい洋服を手軽に試すことができる。試着可能なブランドは、「ツモリチサト」「ズッカ」「スナオクワハラ」「クスクス」など同社の9ブランド(全てレディス)。うち、「キャッツツモリチサト」「ネ・ネット にゃー」「ジュウゾンブリ!」は、今回の企画で名古屋タカシマヤに期間限定出店。
試着した状態を写真撮影できるメニューも用意。利用者本人のみが見られる専用サイトに取り込み、個人の携帯などにダウンロードできる。「SNSに投稿して、友人に見せるなどの利用法も」。「将来的に、普段店頭に並ばないコレクションの商品や、アクセサリーなどを加えたコーディネートなどにも利用できれば」と意欲を見せる。
名古屋タカシマヤ広報担当者は、「アウターや重ね着をして、試着もおっくうになる今のシーズン。手軽にイメージをつかんでもらえるのでは。気になった洋服を実際の店舗に見に行っていただける」と期待を寄せる。
営業時間は10時~20時。今月30日まで。