名鉄ホール(中村区名駅1、TEL 052-561-7755)は7月13日、同ホールで9月25日18時30分から上演する演劇「DUMB SHOW(ダム・ショー)」の記者発表を行った。
同作品は、イギリスの劇作家ジョー・ペンホールによって2004年にイギリスのロイヤルコートシアターで初演された作品で、ストーリーはTVで人気のコメディアン、バリー(浅野和之さん)に魅惑的な美人ジャーナリスト、リズ(浅野温子さん)とその相棒、グレッグ(鈴木浩介さん)が言葉巧みに近づき、翻弄し、騙し合いを繰り広げる3人芝居。
記者発表当日、同ホールには出演者の浅野温子さんと浅野和之さんが出席し、舞台への意気込みなどを語った。
今回が初共演の二人は、「ジャーナリズムをテーマに人間の真実を追究した会話劇だが、できるだけPOPな演劇に仕上げたい。最後までどちらが仕掛けてどちらが仕掛けられたのかわからない展開になっているので、見る人によって捉え方が分かれたら面白い劇になるのでは」(浅野温子さん)、「イギリス生まれの湾曲した群像劇を演じるのは難しいしプレッシャーも感じる。観客は舞台にのめり込むというよりは、複雑な人間相関図を覗き穴から覗き見するような感覚で見て欲しい」(浅野和之さん)と語った。また、これまでは元気な役や裏表のないストレートな役柄の多かった浅野温子さんは、今回の役柄について「ストレートな役を演じてきたからこそ自分の演技のベースが出来てきた気がするので、『リズ』役を通して一人の女性の中にある『男』『女』『母性』『悪』などの多面的で複雑な部分を見せていきたい」と語った。
会見では終始笑顔を見せながら臨んだ浅野温子さんは、写真撮影時に出席者からの「役柄をイメージしたポーズで」のリクエストに、腰に手を当て挑発するようにミステリアスな視線を見せる一面も披露した。
演出は、1987年に「ZAZOU TEATER」を旗揚げし「偶然の男」(2004年、長塚京三さん主演)、「レインマン」(2006年、椎名桔平さん、橋爪功さん主演)などを手がけた鈴木勝秀さん。
同作品は、9月1日からシアタートラム(東京都)で初演後、大阪公演を経て名鉄ホールで千秋楽を迎える予定。チケット一般発売は、7月29日10時から。