6月14日に全国一斉上映される映画「ディア・ファミリー」の凱旋(がいせん)イベントが5月29日、名古屋駅前で行われた。
会場に集まった観客から「おかえりー!」と出迎えられた「ディア・ファミリー」キャストの3人
物語は1970年代の愛知が舞台。医療に関して全くの素人だった小さな町工場を経営する父親が、生まれつき心臓病疾患を持っていた娘の命を救いたい一心で人工心臓の開発を始め、現在17万人以上の人に使われているという医療器具「IABPバルーンカテーテル」を誕生させた実話を基にした作品。ロケ撮影は、名古屋市、春日井市など愛知県内でも行われた。
この日の凱旋イベントには、父親「坪井宣政」役の大泉洋さん、宣政を支える妻「陽子」役の菅野美穂さん、臓病疾患を患う次女「佳美」役の福本莉子さんが来場した。
ステージトークで、菅野さんは「名古屋に着いたらきしめんが食べたくなった」、大泉さんは「名古屋が好き。名古屋めしが好きで特に『コンパルのエビフライサンド』が好き」など、「名古屋めし」に触れる一幕もあった。
このほか、菅野さんは「何かを成し遂げるという強さは、自分ではなく家族や身近な人のためにという時に力が生まれるんだなというのを教えてくれた。(モデルの)ご家族の思い出を預かる気持ちで映画に臨んだ」、福本さんは「映画を見て大泉さんに感動した。台本は読んでいるが映像でみると、『娘』として、『こんなにもお父さん、頑張ってくれていたんだな』ということがよく伝わった」、大泉さんさんが「悲しい映画ではなく、亡くなっていく娘との新たな約束の『多くの人のためにこの技術を使ってほしい』という夢をかなえていく家族の話だと思う。日本中がこの映画を見て、強い気持ちで明るく新しく一歩を踏み出せたらいいなと思う」とそれぞれ話した。
Mrs. GREEN APPLEの歌う同映画の主題歌「Dear」については、「台本を読んで作ってくれたことが分かる」(菅野さん)、「2番の歌詞が特に好き」(福本さん)などと話していた。