「三婆」公演850回記念で池内淳子さんらが舞台挨拶

名鉄ホールで上演850回を迎えた舞台「三婆」に出演している大空真弓さん(左)、池内淳子さん(中央)、沢田亜矢子さん(右)

名鉄ホールで上演850回を迎えた舞台「三婆」に出演している大空真弓さん(左)、池内淳子さん(中央)、沢田亜矢子さん(右)

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 名鉄ホール(名古屋市中村区名駅1、TEL 052-561-7755)で上演中の舞台「三婆(さんばば)」が通算上演回数850回を迎えた3月10日、出演者らが舞台挨拶を行った。

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 同作は、有吉佐和子さんの原作小説「三婆」を舞台化したもの。昭和38年の日本を舞台に、松子(池内淳子さん)の亭主、浩蔵が愛人の駒代(沢田亜矢子さん)の家で急死したことにより、夫の浮気問題、本妻と愛人をめぐっての相続争いに発展。故人の妹タキ(大空真弓さん)が加わり、3人で同居しながら騒動を巻き起こす15年間を描いたコメディー演劇。1973年、東京・芸術座での初演以来ロングラン上演を続け、今年同ホールでの上演で通算850回を記録、1998年から松子役を演じる池内淳子さんは、同ホール公演で出演回数350回を迎えた。過去には、赤木春恵さん、中村玉緒さんなども出演しており、池内さん、大空さん、沢田さん出演の公演は、2005年の銀座公演から。

 当日の舞台終了後、同ホールから花束が贈られ、主役の池内淳子さんは「10年前に初めて出演した時は、これほど長く続くと思わなかった。コメディー作品だが、上演中は楽しいというより苦しい気分。毎日必死で、舞台が終わるたびにほっとします。私自身、観客に支えられて350回続けてこられたので、この先も体力が続くかぎり400回、500回と出演していきたい」と挨拶し、約650人の観客から大きな拍手が送られた。

 舞台挨拶後の会見では、「愛人や親せきを巡る相続問題から始まって、誰もが通る『老後』の問題を描いているところが多くの人の共感を呼んでいるのでは」(池内さん)、「同じ芝居でも、都会と地方では受け方が全然違う。名古屋の客は、素直に反応してくれるのでやりやすい」(大空さん)、「この芝居の大ファンだったので、出演できることが嬉しい。だんだん役と実年齢が重なって来て、芝居が身につまされるようだが、ファンとして1,000回ぐらいまで芝居が続いてほしいと願う」(沢田さん)と話していた。

 同公演は、3月18日まで同ホールで上演した後、地方公演を経て4月の銀座公演で千秋楽を迎える予定。チケット料金は、A席=13,000円、B席=7,400円、C席=4,000円。

名鉄ホール

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