円頓寺本町商店街内の多目的空間「藁の棲(わらのすみか)」(名古屋市西区那古野2)で6月10日、レンタサイクルを使用して自転車で名駅から西区周辺の下町などを巡るイベントが企画された。
イベントを企画したのは、サイクリングイベントなどを手がける「She-fo relax」を運営する自転車生活アドバイザーの星寛幸さん。マウンテンバイクのインストラクターも務める星さんは、約10年前よりサイクリングイベントなどを企画しており今年5月には、名城公園、円頓寺商店街、中川運河、熱田神宮など約38キロを参加者とともに自転車で巡るイベントを開催した。今回は「シャッター街となりつつある円頓寺商店街の再活性化を目指すことも視野に入れ、西区の歴史ある地区の古い町並みを身近に感じてもらうため企画した」(星さん)と話している。
当日は、「藁の棲」を拠点に3時間500円でレンタサイクルの貸し出しを行い、希望者には円頓寺商店街内や浅間町、明道町の菓子問屋街、四間道、中村遊郭跡の「大門」周辺、「ものづくり文化の道」や美濃路を巡るツアーも企画。ただ、あいにくの天気のため参加希望者が現れずツアーは実施されなかったが、同商店街内で初めて企画されたレンタサイクルに興味を示す多くの観光客や通行人などが訪れ、星さんは「円頓寺、四間道周辺は観光地としても人気が上がっており、自転車で町を散策している人も増えている。需要はあるのでは」と、次回イベントへの期待を寄せていた。
星さんは、「自転車は、町を見てまわるのに最適な移動手段で、地球環境にも優しい。イベントを通じて、町の魅力を感じながら自転車に対する意識を高めていきたい」と話しており、今後も定期的にイベントを開催予定だという。