ホテル事業を展開するナゴヤキャッスル(名古屋市西区樋ノ口町1)は8月6日、生活総合支援サービス事業を展開する新会社「キャッスル・ファミリーコンシェルジェ名古屋」を設立した。
2005年に会社設立50周年を迎えたナゴヤキャッスルは、経営理念を見直し愛知万博以後の客室稼働率低下など、ホテル業界が直面している厳しい経営環境への対策として新事業の展開を決定。昨年3月に、キャッスルチェーンのホテル内客室清掃を手がけるキャッスルサービス(中村区名駅4)を完全子会社化し、同社を窓口として生活支援関連ビジネスの調査・研究・コンサルなどを手がけるあまねく(徳島県徳島市)と合弁で新会社を設立した。新会社の社長は、あまねくの植田貴世子社長が務める。資本金は1千万円。
キャッスルサービスは、これまでホテル内清掃専門で業務を行っていたが、新会社では、あまねくが専門とする一般家庭、企業向けの清掃業務を中心とした生活支援サービス事業を展開する。ナゴヤキャッスルの大森社長は「名古屋には、高層マンションやビルが立ち並び、一般家庭向けの生活支援サービスや、企業向けの清掃業務の需要が見込めると判断した」と話しており、業務開始となる10月~来年3月までの半期で1,500万円の売り上げを見込む。
新会社の植田社長は「名古屋は2世帯家庭が多く、他の地域に比べ家族の親密度が高いと感じている。今後個人が生活価値を追求してゆくであろう時代に向けて、当社の事業は将来的な可能性があると判断している。ホテルならではの徹底した清掃技術と、家族の幸せや心のゆとりを実現するための生活支援サービスを提供し、顧客に『心の満腹感』を届けたい」と意気込みを語る。
また、キャッスルサービスは9月1日より、同社の業務委託契約に基づき、ナゴヤキャッスルの従業員を依頼先に派遣して人材教育を行う「人材研修事業」も新たに展開する予定。