円頓寺本町商店街振興組合(名古屋市西区那古野2)は10月から、同商店街のアーケードを全面改装する。
名古屋城の城下町として江戸時代より続く同地に、商店街が栄え始めたのは1887年ごろで、アーケードは1968年、東西約300メートル内に並ぶ店舗の上部に初めて設置された。アーケードは、設置から15年が経過して深刻な老朽化が進んでおり、鉄骨が腐食して上部の開閉が困難となり通行客に危険が伴うことや、耐震の問題、雨漏りなど一部の改修だけでは対応できないことから、全面改装を決めたという。総工費は約1億3,000万円で、費用は国と市、同商店街振興組合が負担する。
新たに設置するアーケードの上部には、茶色のポリカーボネートを使用し、太陽の光の透過性を高めて通り全体が明るくなるよう工夫したほか、インバータを使用することで電気代削減も考慮に入れたものになる予定。アーケード入り口部分もこれまでのイメージから一新。入り口の枠や柱部分を現在の白から茶色に変更するほか、「円頓寺本町」の文字はレトロなデザイン性の高い文字を採用する。
同商店街振興組合の住田理事長は「40代の組合員らの意見も参考にして、若い世代にも受け入れられるようなデザインを採用した。新しいアーケードの設置で商店街全体のイメージアップを目的に、名古屋駅周辺から流れる客や、国際センターを訪れる外国人などの観光客の集客も見込んでいきたい」と話している。
改装工事は10月から始まり、来年3月ごろの完成を予定している。