名駅の映画館「ピカデリー1」(名古屋市中村区名駅4)に11月から、縁結びの絵馬などを掲げる「ピカデリー神社」が出現している。
企画は、11月から同館で上映している映画「恋空」キャンペーンの一環。「恋空」は、2000年から開始したケータイ小説サイト「魔法のiらんど」内に掲載され、人気を呼んだケータイ小説「恋空~切ナイ恋物語~」を映画化したもの。出演は、新垣結衣さん、三浦春馬さん、香里奈さんほか。高校1年生の美嘉の初めての恋の相手、同級生ヒロとの切ない恋物語を描いた同作は、著者である美嘉さんの実体験をもとに書かれた物語で、10代の読者を中心に口コミで広がり 1,200万人の読者を獲得。2006年10月に出版された同作の書籍は1カ月で100万部を突破、現在140万部を超えるベストセラーとなっている。
同館では、「恋空」のストーリーにちなみ、来場客の恋を応援するために縁結びの絵馬などを掲げる特設パネル「ピカデリー神社」を設置。会場では、縁結びのご神木として信仰されている「連理木」を奉る「城山八幡宮」(千種区城山町2)の縁結びの絵馬(600円)を特別に販売し、絵馬をパネルに掲げると、後日同館担当者が「城山八幡宮」に奉納するサービスを行っている。絵馬は、メッセージを記入したり、持ち帰ることもできるほか、購入者には同神社の「恋みくじ」が付く。また、「城山八幡宮」とともに縁結びの神社として知られる「高牟神社」(千種区今池1)や「晴明神社」(千種区清明1)を巡る「恋の三社めぐり」のスタンプ台紙も設置している。
同館を運営する中日本興業の深川さんは「絵馬には『素敵な恋ができますように』などメッセージを記入して掲げていく人や、購入後に持ち帰る人も多い。映画『恋空』を見に来る客は、女子高校生など10代の割合が圧倒的に高い。カップルで見に来る客のほか、男性2人でやって来る10代の客もいる」と話している。
会場では、劇中にキーアイテムとして登場する、ヒロと美嘉の思い出のお菓子「みかんキャラメル」(150円)も販売。深川さんは「物語のストーリーを知っていて、映画を見る前から購入する人も多い。初日は完売するほど好評だった」と話しており、同館で販売開始以来、840個が売れたという。
映画「恋空」は、「ピカデリー1」で12月下旬まで上映予定。「ピカテリー神社」の設置や絵馬の販売、「みかんキャラメル」の販売は映画上映終了まで継続して行う。