合板で製作した「弥勒菩薩」-名古屋で糸のこアート作品展

宇佐見祐輔さんが製作した「スクロール・ソー・アート」作品の一つ「弥勒菩薩全身像」。ホテルアソシア名古屋ターミナルの「プリエール・ギャラリー」で

宇佐見祐輔さんが製作した「スクロール・ソー・アート」作品の一つ「弥勒菩薩全身像」。ホテルアソシア名古屋ターミナルの「プリエール・ギャラリー」で

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 ホテルアソシア名古屋ターミナル(名古屋市中村区名駅1)9階の「プリエール・ギャラリー」で2月より、合板で製作した糸のこアートの作品展「杢爺(もくじい)のスクロール・ソー・アート」が開催されている。

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 同展を企画した宇佐見祐輔さんは、名古屋市内で合板の加工会社を経営していたが、胃がんを患い2002年ごろに岐阜県下伊那郡阿智村のセカンドハウスに移り住んだ。同地でアトリエを構え「木工教室」を開設しながら、趣味で糸のこを使用した木工作品を製作していたが、アメリカの書籍で「スクロール・ソー・アート」を知り、工夫しながら製作するうちにその面白さにのめり込んでいったという。

 宇佐見さんは、12ミリのシナ合板に写真のコピーを貼り付け、パーツごとに切り分けたものに「オイルステイン」(木工用の塗装料)で着色し色の濃淡を表現、再度組み立てて完成させるという独自の手法を考案。同展では、クリント・イーストウッドやジョディ・フォスター、ハリー・ポッター役で知られるダニエル・ラドクリフらハリウッド俳優の顔や「弥勒菩薩」をモチーフにした作品など10点を展示している。作品を通じた同ホテル担当者との縁がきっかけで、名古屋で初の個展が実現した。

 作品は約40センチ~90センチの大きさで、1点製作するのに約3週間~1カ月、切り分けられたパーツは多いもので1,000パーツ以上にのぼるという。宇佐見さんは「単純な作品の方が、奥が深く面白い」と話しており、映画「ハリー・ポッター」シリーズでハーマイオニー役を演じたエマ・ワトソンをモチーフにした展示作品での苦労話なども明かした。

 宇佐見さんは「一番好きなのは、『弥勒菩薩』をモチーフにした作品。この作品がきっかけで縁が広がったので、今後も美しい仏像をモチーフにしたものや、好きなアメリカ映画の俳優をモチーフにした作品を作り続けていきたい」と話している。

 開催時間は10時~18時。今月29日まで(28日は休み)。

ジョディ・フォスターをモチーフにしたスクロール・ソー・アート作品「ブレイブ ワン」(名経フォトフラッシュ)杢爺のブログ「Scroll Saw Art 趣味の糸鋸木工芸」ホテルアソシア名古屋ターミナル

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