名鉄ホール(名古屋市中村区名駅1)で5月21日、大手飲料メーカー伊藤園(東京都渋谷区)が主催する「緑茶と健康フォーラム 緑茶の魅力再発見」が開催された。
第1部の講演では、名古屋大学医学部・後藤秀実教授が「生活習慣病を引き起こすメタボリックシンドロームの原因のひとつである内蔵脂肪を減らすためには食事と運動のバランスが重要」と話し、お茶の水女子大学大学院・近藤和雄教授が「緑茶に含まれる成分『カテキン』の持つコレステロールの低下作用」について研究実験のデータの紹介を交えて紹介した。近藤教授によると「ポリフェノールの一種であるカテキンは、動脈硬化が進む経過を防止する結果が多数報告されている」という。
続く第2部のパネルディスカッションではパネリストとして、野球解説者・田尾安志さん、女優・かとうかず子さんらも交え、「普段の生活における健康管理や食事の内容」などについて意見を交わした。健康について「高カロリーな食事はしていないつもりだが、時間があれば水中ウオーキングに通い体を動かすようにしている」というかとうさんや、「時々マラソンのイベントにも参加しているが、なかなか体重が減らない気がするので、バランス栄養食品を朝か昼に食べるようにしたら体重が減り、膝の痛みも軽減された」という田尾さんに対し、近藤教授は「運動量よりも、いつ食事をとるかがポイント。夕食の時間を早めにすると寝ている間に中性脂肪が蓄積されにくい」とアドバイス。
最後に、パネリストとして参加した伊藤園中央研究所の提坂裕子副所長は「お茶は毎日7~10杯くらい飲んでいるのでメタボリックシンドロームの可能性は低いと思う。やはり、たくさんお茶を飲むことを習慣にすることがいいのかもしれない」と締めくくった。