「ふんどし」を使った作品展-自由な発想で制作、作家3人の100点展示

「FUNDOSHI展2009」の様子。壁から天井に掛けて約100点のふんどしを展示

「FUNDOSHI展2009」の様子。壁から天井に掛けて約100点のふんどしを展示

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 アートフォトギャラリー&カフェ「ギャラリー ライト」(名古屋市中村区鳥居通5)で現在、作家3人によるふんどしを使った作品展「FUNDOSHI展2009」が開催されている。

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 ギャラリーに入ると、染色のグラデーションがきれいなものや、古い着物の柄、レトロな銭湯ののれんのような柄など、ふんどしのイメージからかけ離れたたくさんのふんどし作品が、壁から天井に掛けて展示されている。

 「ふんどしに絵を描き始めたのは7~8年前くらいから」と話すのは作家の一人、画家の出愚坊(でくのぼう)さん。「最初はひとりで、冗談半分で制作していたが、(話題や作品が)一人歩きし、通販会社から販売したいという声もあがったことも」(出愚坊さん)。その後、さらし布(ふんどしの布)が大量に手に入ったことから、出愚坊さんの娘で画家の家田クラーク澄さんと、古布で服を作る作家の林香里さんにも声をかけ、今では3人がそれぞれ自由な発想で制作するようになった。

 染色を生かし龍やハスなどの絵を描いたものや自身の文章を書いた出愚坊さん、現代アートを表現したクラーク澄さん、古布でふんどしを制作する林さんと、三人三様の作品計約100点を展示販売する。

 「ふんどしを詳しく調べるととても面白かった」と出愚坊さん。「本を正せば大和民族の発生期。小さく畳んで携帯できる、少し汚れたら川で洗う、すぐに乾く、手ぬぐいやはちまきの代わりになるなど多様性があることから、侍の時代に全国に広がった」といい、「ふんどしの多様性、自由自在な機能性に日本文化の基本があり、使い続けられることがエコロジーにもつながる、風呂敷文化のようなもの」(同)。日本伝統文化の蘇生や環境に対してのメッセージをふんどしにアートを足して、自由で愉快に楽しく伝える。

 「現在、下着には化学繊維が多く使用されている。化学繊維が摩擦を起こすと静電気が起こり、空気中のばい菌を引き寄せる力が働いてしまう。そのため、子宮筋腫などの病気の発生につながることも。やはり綿や絹がいい」(同)と、自然素材の良さも伝え、健康面でのメッセージも訴えかける。

 作品の中には子ども用や女性用のふんどしも。子ども用のふんどしには名前を入れ、「生まれた記念や誕生日に、また親子でおそろいのふんどしを身に着けるのも面白いのでは」(同)。インテリア、のれん、間仕切り、前掛け、ショールなどとしても使用することができるという。

 ふんどし作品は販売も行う。価格は2,000円~25,000円。開催時間は12時~18時。今月17日まで。同15日には作家3人が参加し、ライブペインティングなどを行うパーティーを開く。

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