名鉄イン(名古屋市西区名駅2)は7月28日、昨年10月から宿泊特価型ホテルで業務提供している京急EXイン(東京都港区)、西鉄イン(福岡県福岡市)に加え、8月1日から静岡鉄道(静岡県静岡市)が運営する「静鉄ホテルプレジオ」が加わり、4社で改めて業務提携することを発表した。これにより、提携ホテル全19ホテルとなった。
この4社の業務提携を「Rail Inn ネットワーク」と名付け、「2本の円を用いてレールとネットワークの連携性を象徴し、落ちついた書体で、電鉄系ホテルの安心感と信頼性を表現」(名鉄イン)した共通のマークを作成した。
名鉄イン、京急EXイン、西鉄インは昨年10月の提携後、記念企画の第1弾として宿泊利用客を対象に、ほか2社で使用できる優待割引券を配布した。全17ホテルで377枚の使用があったという。「ここまで手応えがあると思わなかった。名古屋でもらった割引券を東京または福岡で使う事実を感じ、互いに利便性を感じた」と名鉄不動産(名鉄イン親会社)の岩切さん。2月~6月には第2弾として、各ホテルの利用で貯まったポイントを他社ホテルで利用できる企画を行った。各社のポイントカードなどをそのまま利用し、活用できる便利さも受け112件の利用があったという。
今回4社の提携を記念し、各ホテルのポイントカードなどの提示で300円~2,700円(各ホテル、曜日による)の相互割引を実施する(シングルルーム対象)。2010年3月31日まで。
「ポイントカードを持ってほしい、持っていると有利だということを知ってほしい。提携ホテルで割引が効くことはお客さまのメリットになり、企業としては数多くあるホテルの中から選んでもらうきっかけになる」(岩切さん)。
また、「当社(名鉄イン)のような、宿泊特価型ホテルは、全国チェーンやバンケットを持つ大手ホテルと戦うことは難しい。その中で、名鉄イン、京急EXイン、西鉄インは、電鉄系でカラーも近く、それぞれ地域での認知度は高く、力を持っている。提携ホテルはお客さまにとって安心感があり、企業としては互いのグループホテルも含め、持っている顧客を送り合うことができ、相互のPRにもつながる」メリットも挙げる。