リリース発行企業:株式会社TOWING
株式会社TOWING(代表取締役CEO:西田 宏平、以下「TOWING」)と、住田町(住田町長:神田 謙一、以下「住田町」)、有限会社気仙環境保全(代表取締役:大和田 国弘、以下「気仙環境保全」)、大船渡市農業協同組合(代表理事組合長:猪股 岩夫、以下「JAおおふなと」)、全国農業協同組合連合会岩手県本部(県本部長:高橋 司、以下「JA全農いわて」)、岩手県信用農業協同組合連合会(代表理事理事長:荒木田 裕樹、以下「JA岩手県信連」)は、TOWINGが岩手県気仙郡住田町で開発・製造する高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を活用し、岩手県内の農業における諸所の課題解決、並びにみどりの食料システム戦略の現場実装を目的とし、包括的連携にかかる協定(以下「本協定」)を締結いたしました。
1. 背景
昨今、みどりの食料システム戦略の目標である、農業分野における温室効果ガスの排出抑制や、減化学肥料に伴う有機肥料の利活用について、岩手県内の取り組みとして推進を開始しています。当該取り組みを推進する製品の一つとして、岩手県内のバイオマスを原料として、有機肥料を効率的に活用できる土づくりと、農地への炭素貯留を目的とし、TOWINGが開発・販売する高機能バイオ炭“宙炭(そらたん)”の岩手県内での普及の可能性について、県内生産者やJAとの実証推進を行っています。
このたび、TOWINGが住田町に宙炭の製造プラントを建設・完工し、2025年4月より試験稼働を開始しました。TOWINGが流通を目指す宙炭は、岩手県気仙郡住田町で気仙環境保全が製造する鶏ふん炭を主原料とするほか、もみ殻由来のバイオ炭も扱います。岩手県内の畜産由来のバイオマスを活用し、岩手県内の農地に利用することによって、バイオマスの地域循環のみならず、畜産・耕種双方が連携した炭素貯留・環境再生農業のモデルの実現を目指します。
こうした取り組みのもと、TOWING、住田町、気仙環境保全、JAおおふなと、JA全農いわて、JA岩手県信連の6団体にて、岩手県内でのバイオマスを用いた宙炭の製造とともに、岩手県内の生産者に向けた普及、並びに宙炭を農地に利用することによるカーボンクレジットの創出・活用について、普及を目的として包括的な連携協定を締結いたしました。
住田町での宙炭の散布の様子
2. 協定内容
以下を実行内容として包括連携協定を締結しました。
(1) 住田町での宙炭製造プラントの設置運用、鶏ふん炭を活用した宙炭の製品化
(2) 宙炭を活用した作型づくりに向け、農地への実証導入試験の提案・推進
(3) 宙炭由来のカーボンクレジットの創出や販売
(4) 宙炭の県内流通に向けた検討
(5) 単位農協の組合員等に対する宙炭の効果的かつ持続的な普及推進に向けた施策検討
3. 今後の展開
本協定を皮切りとして、岩手県内の生産者への宙炭普及を目指す実証試験・流通はもとより、宙炭の農地利用によって創出するカーボンクレジットの発行・販売に取り組み、将来的には宙炭を利用して栽培した作物の高付加価値販売による新たなマーケット創出も目指します。
4. 連携協定の6団体について
<株式会社TOWING>
「サステナブルな次世代農業を起点とする超循環社会を実現する」をミッションに掲げる、2020年2月創業の名古屋大学発のインパクトスタートアップです。同社では、農研機構などの研究機関が開発した技術と独自技術を掛け合わせて開発した特殊肥料である高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」、同製品の農地導入等に関連するサービスを展開しています。宙炭は、地域未利用資源の炭化物に、様々な機能を持つ微生物を培養した資材で、農地に施用すると、作物の品質や収穫量の向上、農地への炭素固定など様々な効果を発揮します。2023年6月にJクレジット制度「バイオ炭の農地施用」の方法論でプログラム登録を完了し、同プログラムを用いたカーボンクレジットの発行・販売も完了しています。農林水産省みどりの食料システム法基盤確立認定事業者であり、農林水産省中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3基金事業)第1回公募に採択されています。
HP:https://towing.co.jp/
<住田町について>
住田町の農業は、米、園芸、畜産等を組み合わせた集約的複合経営形態を特色とし、当町の基幹産業として、町勢の発展に大きく寄与してきました。現在は、耕種と畜種が一体となり、町内産飼料の安定的な生産・供給と、畜産業から排出される堆肥の有効活用など、耕畜連携による循環型農業を進めております。
<気仙環境保全について>
食鳥処理・販売を行う住田フーズ株式会社関連の養鶏農場から発生する鶏ふんを産業廃棄物として収集し、中間処理を行っています。収集した鶏ふんは、炭化処理、発酵処理を行い、特殊肥料を製造、農地等への還元を図りながら、資源の有効活用と環境保全に取り組んでいます。
<JAおおふなとについて>
JAおおふなとは昭和41年3月に、旧大船渡市内の7農協の合併により発足し、以来、平成14年3月の三陸町農業協同組合と、平成20年5月には陸前高田市農業協同組合との合併を経て、大船渡市、陸前高田市、住田町(気仙地方2市1町)を事業エリアとしています。地域の方々が組合員となって相互扶助を共通の理念に、地域農業の活性化に資する地域金融機関です。また、JAの総合事業を通じて各種金融機能・サービス等を提供するだけではなく、地域の協同組合として農業や助け合いを通じた社会貢献に努めています。
<JA全農いわてについて>
JA全農いわては、平成14年に全国農業協同組合連合会(略称:JA全農)と岩手県経済農業協同組合連合会(略称:岩手県経済連)が合併して誕生しました。JA全農いわての事業は、県内農家が丹精込めて生産した農畜産物を県内外の消費者へお届けする「販売事業」と、JAを通じて営農に必要な資材を農家にお届けする「購買事業」を中心に展開しています。
ホームページ:https://www.junjo.jp/
<JA岩手県信連について>
JAグループの信用事業(金融業)を行う都道府県段階の組織です。「農業専門金融機関」として岩手県の農業を金融面からサポートするとともに、県内JAの事業運営をサポートしています。また、JAと一体となって地域の皆さまに金融サービスを提供しています。
5. TOWINGの概要ならびに本件に関するお問い合わせ
<TOWINGの概要>
株式会社TOWING コーポレート部 広報チーム
以下のフォームよりお問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://forms.gle/K3KxyC4WAGPbqu7M9