プレスリリース

高卒新社会人の成長実感と仕事観の意識調査(2025年2月)

リリース発行企業:株式会社ジンジブ

情報提供:

高校生の就職を支援する「ジンジブ」(大阪市)は、当社が主催する高卒の新社会人向け研修「ROOKIE’S CLUB(ルーキーズクラブ)」に参加した、2024年4月入社の高卒新社会人(18歳~21歳)を対象に、「成長実感」や「仕事のやりがい」に関するアンケート調査を実施いたしましたので、ご報告いたします。
なお、2025年4月入社者向けの「ROOKIE’S CLUB」は、4月より東京・大阪・福岡・名古屋・仙台・広島・熊本・岡山・静岡の9会場にてスタートいたします。

■調査結果サマリー
●「成長を感じる」回答者の約9割が、仕事に「やりがいを感じる」と回答。成長実感とやりがいには強い相関関係。
94.1%の高卒新社会人が成長を実感。ピークは12月(26.1%)、入社直後は低い傾向(4.2%~7.6%)。
やりがいを感じる瞬間は「仕事の達成」(53.9%)と「承認」(41.2%)。
社会人2年目の優先事項は「プライベートの両立」(52.9%)と「スキル向上」(49.6%)。


■調査概要
【調査期間】 2025年2月4日(火)~2025年2月21日(金)
【調査方法】 高卒の新社会人向け研修「ROOKIE’S CLUB(ルーキーズクラブ)」の参加者に対するアンケート回収
【調査対象】 高卒の新社会人(18歳~21歳)
【有効回答】 n=119人
<アンケート結果>
■1年間の成長実感について
1.1年間の仕事を通して、成長している実感はありますか?



「成長を実感している」と回答した高卒新社会人は、「頻繁にある」(19.3%) 「時々ある」(74.8%)を合計して、94.1%でした。「時々ある」が74.8%と最も多く日々の積み重ねによるスキルアップの結果、それが成果につながったタイミングで自分の成長を実感している人が多いと考えられます。
企業としては、成長の可視化やチャレンジの機会の提供、フィードバックの充実を意識することで、さらなる成長実感を高めることができるでしょう。


2.自身の成長実感があるのはどんなことですか?※複数回答可(n=112)



自身の成長実感について、高卒新社会人は「コミュニケーションスキルの向上」(47.3%)、「視野の広がり」(38.4%)、「体力・忍耐力の向上」(33.9%)「専門スキルの習得」(27.7%)が上位の回答でした。これは先輩からの積極的な関わりから人と話す経験を通して考え方が変わることでの「人との関わり」での成長と、仕事へ挑戦することや自己学習の中での専門スキルの伸びによる「自分で学ぶこと」での成長に実感を抱いていると考えられます。成長実感を増やすには、企業はチャレンジの機会だけではなく、これらが実践できる育成環境を整えることが重要だと言えます。


3.最も成長を感じた時期はいつ頃ですか?※複数回答可(n=119)



入社後(4月~6月):成長を感じた割合は4.2%~7.6%と低めです。新しい上司や先輩、職場環境に対峙することや、研修やOJTが集中するため、成長よりも「適応」を優先する時期と言えます。

夏~秋(7~9月):7月(11.8%)から9月(16%)と成長実感が徐々に上昇しています。業務に慣れ、応用力が求められるようになります。企業によっては繁忙期を経験し、対応できる範囲が広がることで成長を実感しやすくなります。反面、求められる内容が高度になることや視野が広がることで自己評価の停滞もあると推察できます。秋に入ると新たな業務を任され、自信がつき始める時期です。

冬(10~12月):12月(26.1%)に成長実感が最も高くなりました。9月までに身に着けた業務のアウトプットで徐々に成果が見え、成長を実感する機会が増えます。さらに会社によっては年末年始の忙しさを乗り越えることで責任感が増し、より成長角度の高さを感じやすくなったのではと推察できます。また、1年を振り返る機会があることが自身の成長を感じるきっかけにもなったのではないでしょうか。

成長を感じなかった人:6.7%の人は1年間を通じて成長を実感できませんでした。入社5~7ヶ月目(8~10月)に成長を感じる人が急激に増えるため、周りから取り残される感覚になりやすいとも言えます。この時期には関わる人からフォローの強化や、自分でやり遂げるためのスキルや知識を付ける経験を与えることが重要と考えられます。
また、思うように成長を実感できない要因には、評価されていないと感じている(上司は成長していると感じているが、直接本人にその評価を伝える機会が不足している)、評価を受け入れることができない(自分に厳しい、上司との信頼関係が築けていない)などの理由も考えられます。心理的に安全な環境をつくりながら、信頼関係を構築していくことが大切です。


4.仕事をするうえで、成長できる環境を重視しますか?(n=119)



仕事をする上で、成長できる環境を重視するかという質問に対して、「非常に重視する」(16%)「重視する」(70.6%)の合計が86.6%に上りました。高卒新社会人は「成長」できる環境を重視する傾向が強いことが分かりました。


5.「成長できる環境を重視する」と回答した理由を教えてください。※複数回答可(n=103)



問5で「成長できる環境を重視する」と回答した方に理由を聞くと、「スキルアップしたい」(52.4%)が最も多く、次いで 「成長がモチベーションにつながる」(48.5%)、「自立したい」(36.9%)という回答が続きました。
多くの方が成長にモチベーションの向上を感じ、スキルアップを求めています。また、自立して周囲から頼られる存在になり、自信をつけたいと考えていることが読み取れます。収入や待遇の向上よりも、実力をつけることや「やりがい」を求める傾向が見られます。


6.あなたにとって成長できる環境とはどんな環境ですか?※複数回答可(n=119)



高卒新卒社会人が成長実感しやすい環境
評価されることが成長実感につながる
「成長を評価してくれる」(50.4%)が1位で、「フィードバックが得られる」(19.3%)が6位でした。成長を実感するには、仕事の過程と成果を見てもらうこと、上司や先輩から適切なタイミングで具体的なフィードバックを受けることが重要と言えます。企業では「評価の見える化」や上司や先輩に対して評価の仕方について働きかけることが大切です。

挑戦の機会が成長に不可欠
「挑戦できる機会が多い」(48.7%)が2位でした。成長には経験が欠かせないため、本人にとって適切に責任を感じる仕事を任せることが大切です。一方で「心理的安全性が高い」(21.8%)も上位だったことからも失敗も認めてもらえる雰囲気や発言しやすい環境が重要と言えます。

学びの場が求められている
「学習の機会がある」(37.8%)が3位でした。研修・勉強会・メンター制度など、実践的な学びの場の提供が必要です。

ロールモデルの存在が成長を後押し
「憧れの社員がいる」(23.5%)は4位でした。企業は社員のキャリアストーリーの共有に意識を向けると良いでしょう。

ワークライフバランスやライバル意識の優先度は低い
「ワークライフバランス」(11.8%)、「負けたくないライバルがいる」(5.9%)は成長の要因として捉えている人が少ないことが分かります。「ライバル意識」よりも「評価」や「挑戦の機会」や「自分の学び」が成長する要因として重視されています。誰かと競争よりも、チームや上司からのサポートを受けている環境の方が、より成長を実感しやすいといえます。


7.仕事でやりがいを感じていますか?(n=119)



仕事のやりがいを感じるかという質問では、「時々感じる」(61.3%)が最多でした。「頻繁に感じる」(24.4%)を合わせて、85.7%の方が仕事にやりがいを感じる機会がありました。成長の過程にある高卒の新社会人はやりがいに波があると考えられます。



問1の成長実感とやりがいの回答を掛け合わせると、「成長を感じる」と答えたうちの約9割の方が仕事に「やりがいを感じる」と回答しました。自身の成長実感がやりがいや働くモチベーションと強い相関関係があるといえます。
一方で、14.3%の人は仕事にやりがいを見いだせていません。成長実感が頻繁にある人はやりがいを感じています。なぜやりがいが生まれていないのか、成長実感にも目を向けて改善策を考えることが重要です。


8.やりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?※複数回答可(n=102)



問7で「仕事でやりがいを感じる」と回答した方に、やりがいを感じる瞬間について質問したところ、多くの人が仕事をやり遂げることでの「達成感」や「承認」をやりがいとして感じています。
「任せられた仕事をやり遂げたとき」(53.9%)が最多で、「目標を達成したとき」(46.1%)が続き、達成感が特にやりがいに直結することが分かります。次に「上司や先輩に褒められたとき」(41.2%)、「自身の成長を実感したとき」(38.2%)と続くことから、他者や自分自身からの「承認」もやりがいにつながっています。問5・6に対する回答と合わせて読み取ると、自分でやり遂げる力が付いたことを会社や上司から評価されることや、鍛錬や学びによる目標達成だと思えた時によりやりがいにつながると言えそうです。

企業では、やり遂げるためのフォローや目標設定を明確にすることが重要です。また成果だけではなく成長に目を向けたフィードバックや称賛の仕組みや社風形成がポイントになると言えます。


9.1年間働いてみて社会人2年目の仕事で重視したいと思うことは何ですか?※複数回答可(n=119)



2年目の仕事で重視したいこととして、半数以上の方が「プライベートとの両立」(52.9%)と回答し、「技術・スキルの向上」(49.6%)や「コミュニケーション能力の向上」(34.5%)が続きました。仕事上でのスキルの成長実感を意識する半面、2年目はプライベートの時間も大切にしたいと考えている方が多いと言えます。「後輩への指導ができるようになる」(26.9%)の回答も上位で、先輩としての意識も芽生え始めているようです。また「仕事のやりがい」への重視は「成長実感」よりも低いことから、成長に意識が強く結果的にやりがいを感じていると言えそうです。


■アンケート結果より
今回のアンケート結果から、高卒の新社会人にとって「成長実感」が「やりがい」にとって極めて重要な要素であることが明らかになりました。
特に「任せられた仕事をやり遂げたとき」(53.9%)や「目標を達成したとき」(46.1%)、「自身の成長を実感したとき」(38.2%) にやりがいを感じる人が多く、自己成長を伴った達成感がモチベーションの向上につながっていることが分かります。加えて、「上司や先輩に褒められたとき」(41.2%) といった、周りからの承認もやりがいを高める要因として考えられます。
 2年目に重視したい項目として「スキルアップ」や「コミュニケーション能力の向上」を挙げていることからも、継続的な成長を求めていると考えられます。一方で「プライベートとの両立」(52.9%)が最重要事項として回答があったのは、仕事ができるようになった達成感から次のステップに視野が広がったとも言えます。働き方の柔軟性やワークライフバランスが確保できるようにフォローすることもモチベーション向上のための要素として重要であると言えます。
これらのことから、企業が若手社員の成長環境を整備するうえで、以下の4つのポイントが重要になると考えられます。

1?:成長機会の拡充
若手社員が責任ある業務に挑戦できるように環境を整備し、「経験」を通じたスキルアップによる成長実感を得られるように促進する。

2?:適切な評価とフィードバックの強化
若手社員が成長を実感しやすいよう、目標設定の明確化と、成長過程に応じて承認やフィードバックの仕組みを強化する。

3?:成功体験の可視化
若手社員が自身の成功体験を周りや自分で認識できるように可視化し、成長実感と達成感を得る機会を増やす。

4?:柔軟な働き方の提供
若手社員の成長意欲を支援しながら、ワークライフバランスも考慮したフォローや柔軟な労働環境を整える。

企業経営にとって、成長実感がやりがいを生み、それが持続的なモチベーションにつながるサイクルを回す環境を企業が整えられるかどうかが、若手社員の定着と活躍のカギを握っています。企業は単に「成長機会を提供する」ことにとどまらず、成長を実感して働きがいを感じられる環境と、柔軟な労働環境の両面からの人事戦略、「人的資本経営」が求められていると言えます。

<アンケート実施の背景>
本調査は、社会人1年目を終えた高卒の社会人(18歳~21歳)がどのような成長を実感し、仕事に対してどのような価値観を持っているのかを明らかにすることを目的に実施しました。本アンケートは、今回で3年目の調査となります。社会人1年目は、多くの人にとって新しい環境に適応しながら業務を覚える重要な時期です。この1年間の経験を通じて、どのようなスキルや意識が身につき、仕事に対するやりがいやモチベーションがどのように変化したのかを把握することで、今後のキャリア形成の支援や職場環境の改善に役立てることができます。
また、社会人2年目以降に求める成長や働き方の傾向を把握することで、企業がより効果的な研修やサポートを提供できることも期待されます。

■「ROOKIE’S CLUB(ルーキーズクラブ)」
本アンケートを実施した「ROOKIE’S CLUB(ルーキーズクラブ)」は高卒の新社会人に向けて、企業への定着と「同期と一緒に成長」することを目標にキャリアに向き合う研修プログラムです。1年間を通して社会人として必要なマインドセットとスキル育成を行います。社会人のマインドセットを行い、視野を広げ、物事の見方・捉え方が変わることで、自ら学ぶ楽しさや気付く力が身に付きます。
研修には元教師、キャリアコンサルタント資格保有者、現役人事などの様々な社会経験を持つファシリテーターがチームと向き合い、進行や客観的なアドバイスを行い、視野を広げるお手伝いをします。また、多数の企業が集まりチームで行うグループワーク中心のため、社外に「同期」と呼べるつながりをつくることができます。会社とは別のコミュニティに参加し、悩みを共有し励まし合い、高め合うことで、心理的に安心できる居場所を作り、企業様と共に社会人1年目のルーキーたちの成長をサポートいたします。

ルーキーズクラブ2025の様子

名刺交換の練習の様子


人事部支援サービス「人事部パック」
これまでの「高卒採用」の支援にとどまらず、「採用戦略策定」「教育」「定着」「評価」「福利厚生」など、中小企業の「人的資本経営」を支える人事にまつわる業務のサポートをする月額サービスです。日本の根幹を支える中小企業にとっての「人事部」としてのパートナーとなり企業の成長をサポートします。

<株式会社ジンジブについて>
ジンジブは「高卒」の若者のための社会課題解決企業です。
同じく「高卒社長」である佐々木が、「夢は、18才から始まる。」をスローガンに掲げて事業をはじめました。高校生のキャリア教育や、就活の情報提供、就職後の定着やスキルアップやキャリア形成、転職時の情報提供やサポートを行います。
初めて社会に出る高校生は、将来に対する漠然とした不安をいだきながら、社会に出ることを決意しています。ジンジブでは、かかわる若者や会社に対して、不安な時には真剣に向き合い、自己理解・社会理解・マインド・スキルなど社会で生き抜くための力を高めるサポートを行い、自分の意思で未来を選択できる機会をつくります。
たとえ失敗してもすぐに手を差し伸べ、その人生にずっと寄り添い、これからを生きる人の夢を増やしてまいります。

<会社概要>
◆株式会社ジンジブ
代表取締役:佐々木 満秀(ささき みつひで)
本社所在地:大阪府大阪市中央区南本町2-6-12 サンマリオンタワー14階
拠点:大阪本社・東京・福岡・名古屋・仙台・広島・新潟・岡山・熊本・静岡
設立:2015年3月23日(グループ創業1998年9月1日)
株式情報:東京証券取引所 グロース市場(証券コード:142A)
HP:https://jinjib.co.jp/

2023年3月「大阪市女性活躍リーディングカンパニー」認証。
2023年「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」(経済産業省)に採択。
2023年12月「第13回キャリア教育アワード」(主催:経済産業省主催)にて「ジョブドラフトCareer・おしごとフェア・ジョブドラフトFes」が「優秀賞」を受賞。

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