菓子問屋が軒を連ねる西区新道で和菓子店を営む「遠州屋」(名古屋市西区新道2、TEL 052-571-7281)は現在、「ひなまつりフェア」を開催している。
1947(昭和22)年創業の同店は、「おいしさ・真心・いつまでも」をコンセプトにオリジナル菓子の製造・販売を手掛ける老舗和菓子店。
ひなまつりフェアは毎年テーマを替え1年の中で最も力を入れている恒例のフェア。期間中、店内には色とりどりのひな菓子を並べ、和紙のひな人形、つるしびな、スタッフ手作りの花飾りなどの装飾を施している。
今年のテーマは「ほのかな思い」。企画を担当している営業推進部の熊谷さんは「かわいらしいお菓子を手にとり眺めることによって、幼いころの楽しかったひなまつりを思い出したり、心がふっとときめいたりする…そんなほのかな瞬間をすべての女性の方に感じていただきたい」と思いを込める。
フェア商品には凝ったパッケージのものはあえて使わず、包装は透明素材のものを使用し、色とりどりのお菓子が見えるようにした。ワンポイントに花の色にこだわった特注品の花飾りを付け、容器選びも試行錯誤を重ね、「シンプルな作りで、どこまでかわいくできるかを追求した」という。
用意したひな菓子は約70アイテム。天井からつるされた「桃飾り」(880円)は、九州柳川や伊豆稲取で飾られる「つるしびな」をモチーフにしたあめ菓子。縁起が良く、女性が好きそうな、だるま、金目鯛、花など8種類の図柄を仕組みあめ工場に依頼し作成。赤いひもに伝統的なあめ細工をつるし表現した。「一番人気」は半透明のピンクのバックにあられとぼうろを詰めた「姫バック」(525円)。おしろいをイメージし、透明の丸いケースにコンペイトーを入れ、おひなさまをプリントしたふやきをのせた「ひなおしろい」(399円)にも熊谷さんのアイデアが光る。そのほか、ゼリー、まんじゅう、せんべい、寒天、クッキーなどの商品を取りそろえる。
半年前から準備を進めてきた熊谷さん。「大人向けのひな菓子。ひなまつりは、女性に生まれたということで部屋に飾ったり、自分用に買ったりして楽しんでほしい」と話す。
営業時間は9時~17時。土曜・日曜定休。