名古屋のゲストハウス「音速(おとはや)別荘」(名古屋市中村区名駅南3、TEL 080-6969-6726)が3年目を迎えている。
同ゲストハウスは2009年1月、「名古屋にも旅人同士コミュニケーションがとれるようなゲストハウスを」と、古いビルをオーナーのマッハさんが自ら改装しオープンした。
2年間を振り返り、「平穏無事に過ごしてきた」と笑顔をみせるマッハさん。「旅人が快適に過ごせる空間に」と空いた時間を見つけてはホームセンターなどで材料をそろえ、少しずつ改修を重ねてきた。今では「趣味は工事」というほどの腕前に。
これまで、宿泊客が自由に食事を取れるダイニングルーム、ハンモックをつるしたルーフトップなどを新設したほか、道路に面した壁が吹き抜けになっていたリビングルームはガラス窓や流し場を取り付け居心地の良いスペースに改装。作り付けた本棚には旅人や宿泊客が置いていった雑誌や漫画、ガイドブックなどがぎっしり詰まっている。
壁に広がるポップでユニークな絵は、マッハさんお気に入りの、名古屋を拠点に活動する絵描き「MARU(マル)ちゃん」によるもので、ほっこりとした空間を生み出している。「MARUちゃん」とコラボした音速別荘オリジナルグッズ「Tシャツ」(3,500円)や「缶バッチ」(200円)なども展開中。
海外からの旅行客、1人旅の女性、長期で滞在する社会人や学生などさまざま宿泊客が訪れる同ゲストハウス。3泊したボツワナ出身で慶応大学留学中のツェポ・グワティワさんは「宿泊している人はみんな心がオープン。いろいろな人と出会えて楽しかった」と滞在を満喫した様子。マッハさんは「県内の人が旅人との会話を楽しみに宿泊することもある。いろいろな情報を得ることができたり、旅というキーワードを通して知らない者同士でもコミュニケーションがとれたりするなど、多くの人が居心地の良さを感じて集まるのでは」と見ている。
今後については、「赤字はいけないが、ゆるりゆるりとやっていけたら」と、あくまでも自然体で臨むマッハさん。「次は玄関回りをカフェみたいにおしゃれな感じにする予定」と笑顔をみせ、3年目もさらに快適に過ごせるゲストハウスを目指していく。
1人1泊の宿泊料金は、相部屋=2,200円、シングル個室=3,500円ほか。