名古屋鉄道は10月1日、特急「北アルプス号」が引退して10周年を迎えることに伴い「引退10周年 北アルプス号思い出乗車券」の販売を開始する。
特急「北アルプス号」は、2001年9月30日に廃止。同社で唯一の気動車特急列車だった。名鉄「新名古屋駅」(現・名鉄名古屋駅)から、JR「高山駅」の間149キロを1日1往復する列車で、名鉄「新鵜沼駅」構内でJR高山線に乗り入れていた。
直通運転の歴史としては、1932(昭和7)年に「柳橋駅」~「下呂駅」間に運転を開始。戦中戦後の休止期間を経て、1965(昭和40)年にキハ8000系で準急「たかやま号」として運転を再開。5年後に「北アルプス号」に改称し、1976(昭和51)年に特急に昇格した。キハ8000系がブルーリボン賞を受賞したほか、1970(昭和45)年からは富山地方鉄道の立山まで乗り入れ、全国的にも珍しい「私鉄・国鉄・私鉄」の3線連絡が実現するなど輝かしい歴史を残したという。
同乗車券は、キハ8000系車両やキハ8500系車両の写真を掲載し、裏面には「北アルプス号」にまつわる運転の歴史や、キハ8000系、キハ8500系の車両形式図を記載する。「さよなら北アルプス号」をデザインした乗車券ケースにセットする。名古屋本線名鉄名古屋駅からの540円区間大人片道普通乗車券で、価格は540円。
発行部数は3,000セットで売り切れ次第終了。豊橋駅、東岡崎駅、豊田市駅、金山駅、中部国際空港駅、栄町駅、名鉄一宮駅、犬山駅、名鉄岐阜駅、名鉄名古屋駅サービスセンター、名鉄ホームページ「Mモール」などで販売する。発売・通用期間は2012年3月31日まで。