7月21日、名鉄百貨店本店のナナちゃん人形の足元で「第1回Think ナナちゃん」が開催された。企画・運営はNPO法人「大ナゴヤ大学」、名古屋工業大学大学院伊藤孝紀研究室。
今や名古屋のシンボルとして知られてい巨大マネキン人形「ナナちゃん」は現在「39歳」。ナナちゃんを中心としたにぎわいが名駅地区全体へのにぎわいになることを目指し、ナナちゃんの活用法など名駅のこれからを考えていく目的で開催。
同社は4月から、一般企業にもナナちゃんの貸し出しを開始し、南北につながる通りを「ナナちゃんストリート」と名付け、階段のガラス面などをセットにし販売も始めた。
当日は、公募した15人弱の一般参加者が集まり、セブン館の館長を務めていた伊藤鎮生さん、名鉄百貨店広報の諸岡繁久さん、名古屋のフリーライター大竹敏之さん、大ナゴヤ大学学長の加藤慎康さんを「先生」に迎え、ナナちゃんを学び、名駅エリアのこれからについて考える「授業」を行った。ナナちゃんが実際に身に着けた水着、頭部のレプリカ、ナナちゃんの妹分「ミナちゃん」、ナナちゃんの「声」などレアなアイテムを披露する場面も見られた。
「1972(昭和47)年に名鉄セブンを開店した翌年に、当時の販促担当者が展示会で大きな像の作品を見つけ、PRのために設置することになった」と、伊藤さんから設置当時の話を紹介。ナナちゃんが衣装を身に着けるきっかけについて、「もともと芸術品なので、衣装は付けていなかった。セールのPRのためにナナちゃんを使うことになり、店員とおそろいのエプロンを身に着けた。それが初めて衣装だった」と諸岡さん。
参加者ら同士が意見を出し合い、ナナちゃんの活用方法を考え発表。「ナナちゃんストリートを使って結婚式。通りがかりの人にも祝ってもらえる」「いろいろなポーズをしているナナちゃんを『増殖』させる」「ナナちゃん主演の映画製作」「ナナちゃんのシルエットを生かしたハサミなど実用性のあるグッズ作成」など、ユーモアのある意見が発表された。
企画を終え加藤さんは、「授業後のアンケートや生徒の声から、(ナナちゃんを)知ることで、より愛着が湧くなど、興味が出てくることがよく分かった。今回の企画をきっかけに名駅周辺、ストリート全体のにぎわいを広げていきたい。関わる皆さんのプロセスを見えるように進めていきたい」と期待を寄せる。