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近鉄名古屋駅~賢島駅間を結ぶ新型観光特急「しまかぜ」お披露目

屋根部分までガラス張りの展望車両先端の運転席から臨む景色

屋根部分までガラス張りの展望車両先端の運転席から臨む景色

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 近畿日本鉄道が3月21日から運行を始める新型観光特急「しまかぜ」のメディア向け試乗会が3月7日、行われた。

名古屋駅に入線する「しまかぜ」

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 近鉄名古屋駅・大阪難波駅と賢島駅を結ぶ同列車。近鉄名古屋駅から約2時間10分、大阪難波駅から約2時間30分で賢島駅に到着する。水曜を除き各1日1往復運行(春休み、夏休み、ゴールデンウイーク、年末年始など、水曜に運行する場合もある)。車両幅は2.8メートル。6両編成で編成定員は138人。同乗するアテンドスタッフ(6~7人)は同車両のために研修を受け、交通案内をはじめ地理や歴史などの質問にも対応する。

 1・2・5・6号車に使用される本革のプレミアムシート。電動リクライニング・レッグレストを取り付け、腰部に設置した電動エアクッションでマッサージ機能も持つ。1脚100万円するという。「最も力を注ぎ大変だったのはシートの開発」という車両開発担当者の山田さん。社内で10年以上前から構想はあったという。座り心地、サイズなど調査のためにいろいろな家具店をまわったほか、飛行機のファーストクラスにも乗るなどしたという。「いろいろな課題に社内で『できない』という言葉が通らず、可能にする策を練った」と振り返る。最初、汚れがネックで採用を断念しようとした本革も、鉄道車両用の素材から開発し、試作を重ねた。「直前まで真っ白なシートだった」というエピソードも。高級感を追いすぎていたが、観光の楽しいイメージで淡いイエローを採用。「現在の近鉄で最高の車両」だと自信を見せる。

 1・6号車の「展望車両」は約110センチの大きな窓を取り付けた。境目もガラスばりの運転席は屋根の部分までガラスで見晴らしがいい。このガラスの付け方もあり、「しまかぜ」の車両の顔が今まで近鉄にはなかったシャープな顔立ちになったという。

 「グループ車両」は、「洋風個室」と、床暖房で靴を脱いで利用する座椅子の「和風個室」(以上、3~4人用。1室別途1,000円の個室使用料が必要)のほか、テーブルを挟み向かい合わせで座れる「サロン席」(4~6人用、3組)で構成する。個室にはテレビや走行映像が見られるディスプレーを設置。どの席も110センチ以上の大きな窓を取り付けた。

 「カフェ車両」(1階=6席、2階=13席)では伊勢の海の幸を使った「海の幸ピラフ」、「松阪牛カレー」(以上1,300円)、「特製うな重」(1,500円)、関西風コンブだしの「きつねうどん」(700円)などのほか、地ビール、地ワイン、日本酒、ソフトドリンクにもご当地メニューをそろえる。そのほか、「しまかぜ弁当」(1,200円)、「しまかぜ」をかただったオリジナルパッケージに入った「しまかぜカステララスク」(500円)などのオリジナル商品も用意。メニューは一部を除き座席でも楽しむことができる。車内限定で「電車型ホッチキス しまかぜ」、「しまかぜオリジナルハンカチ」(以上900円)などグッズも販売する。

 「30代からの若い世代のグループのお客さまから、おじいさんおばあさん、お孫さんまでのご家族などに楽しんでいただければ」と同社広報の伊藤さん。料金は運賃・特急料金のほか、しまかぜ特別車料金が必要で、近鉄名古屋駅~賢島駅間は片道4,480円。

 試乗会当日は終点の賢島駅で、しまかぜ、伊勢志摩ライナーの黄色と赤色の車両の3車両がホームに並ぶシーンも見られた。伊勢志摩ライナーの黄色と赤色はランダムに走行していることから、しまかぜの運行が始まると、こうしたシーンも鉄道ファンの人気を集めそうだ。

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