名駅前のホテル「キャッスルプラザ」(名古屋市中村区名駅4、TEL 052-582-2121)は9月5日、ホテル3階宴会場「孔雀の間」で、「高級缶詰」を使ったフルコース料理を味わうイベント「フルコースde 晩餐(ばんさん)缶 -洋食編-」を開催する。
近年、専門のバーや特集などが企画されるほどブームになっている缶詰。「(缶つまシリーズを販売する『国分』の高級缶詰シリーズの高級感あるパッケージを見て、缶詰の固定概念が払拭(ふっしょく)された」と担当者。「ホテルと缶詰という、イメージが絶対に湧かないところでコラボレーションすることが面白いのではと思った」が、上司や回りのスタッフに理解を得るのに苦労し、実施までに2年かかったという。
「200年以上の歴史がある缶詰に、ここ最近はいろいろな種類やタイプの商品が出ている。味もさることながらパッケージもおしゃれになり、おやじの酒のさかな的存在だった缶詰は、ずいぶん急激な変化を遂げていることを感じた」と、同企画のフルコース料理を手掛けた宴会洋食料理長の鈴木雅彦さん。
当初、予定していた定員数はすでに埋まり、現在は追加席の予約を受け付けているという人気ぶり。「缶詰は、普段の仕事の中でも非常に重要で大切な役割を果たしている」(鈴木料理長)といい、オリーブ、コーン、ソース、水煮、トマトなど数え切れないほどの種類があり、厨房(ちゅうぼう)の棚はきれいに並べられた缶詰でいっぱいだという。
防災備蓄の関心を高める目的で、防災月間の9月に開催することにした。「缶詰商品をベースにフランス料理を作ったことで、保存食としてこの先もずっと次の世代に引き継がなくてはならないものだということに気付いた」
「料理は食材をプラスしながら作り上げていくものだが、缶詰の場合はマイナスから始めた。保存食なので塩分が強いので、思い切って水にさらして味を薄くするなどの手法も行った。どうすればバランス良くコース料理として成り立つか試行錯誤しながら、『自分のカン』=『缶』を頼りに試作を繰り返し、作り上げたのが今回の『晩餐缶』」
当日は、缶詰博士として知られる黒川勇人さんと鈴木料理長が登場。缶詰の特徴や調理法などのトークイベントを実施。料理3品のレシピも提供するという。
料金は8,500円(サービス料込み、フリードリンク付き)。開催時間は、18時30分~20時30分。申込に関しては、電話で問い合わせできる。
「今回のイベントでお客さまの反応がよければ、和食や中華料理の企画も計画したい」(担当者)とも。