「D&DEPARTMENT PROJECT(ディアンドデパートメント)」が6月7日、現在制作中のトラベルガイドブック「d design travel(ディ デザイントラベル)」の愛知号を7月中旬に発刊すると発表した。
「d design travel」は47都道府県の観光をデザインの視点で案内するトラベルガイドブック。これまでに18都道府県版を発刊しており、最新刊が愛知となる。
同社では3月、約100人の地元住民が参加した公開編集会議を開き、「愛知らしさ」をディスカッションした上で、編集部が本格取材を開始。約2カ月間愛知に住み込み200カ所以上を「旅するように」取材したという。内容は「ロングライフデザイン(時代や流行に左右されず、愛され続ける息の長いデザイン)」を編集テーマに「その土地らしい魅力」を紹介する。
同日初公開した表紙には「オリエンタル坊や」を採用。1945年に名古屋市中村区で創業した食品メーカー「オリエンタル」のキャラクターで、「心の中まで見つめられそうな、子どもの真っすぐな瞳に、『愛知らしい純粋さ』を感じて」選出したという。
最大の見どころを「dマークレビュー」とし、観光、レストラン、買い物、カフェ、宿、人の6つのカテゴリーごとに最大4カ所を選び、スポットや取り組みを紹介する。
主な掲載内容は、観光=「博物館 明治村」(犬山市)、「豊田市民芸館」(豊田市)、レストラン=老舗の酒場「大甚 本店」(中区)、つる軒(千種区)、買い物=「両口屋是清 八事店」(天白区)、「スペース とこなべ」(常滑市)、カフェ=「洋菓子・喫茶ボンボン」(東区)、「伊良湖ビューホテル コーヒーハウス アドリア」(田原市)、宿=「蒲郡クラシックホテル」(蒲郡市)、「グローカル」(中村区)、人=水野雄介さん(瀬戸本業窯)、河合勝彦さん(ジャズ・イン・ラブリー)など。
そのほか、「遊べる本屋」をキーワドにした「ヴィレッジヴァンガード」の1号店を訪ねる特集や、祭りをテーマにした連載では、重要無形民俗文化財に指定されている奥三河地方の「花祭」を紹介する。
サイズはB5変型、192ページ、フルカラー。価格は1,400円(税別)。全国の書店、ミュージアムショップなど約1000店舗で販売する。
発売にあわせ、「渋谷ヒカリエ」8階の「d47 MUSEUM」で6月23日~8月7日、「d design travel AICHI EXHIBITION」を開催。本誌の取材を通して編集スタッフが出会った「愛知らしい」デザインと、手土産(みやげ)などを購入できるストアも展開する。同期間中「d47食堂」では「愛知定食」を販売。内容は「まるや八丁味噌」で煮込んだみそおでん、豊橋名物の「菜めし田楽」、「ミツカン」の赤酢と「丸又商店」のたまりしょう油を使った「すぶて」など、愛知の醸造文化を楽しめる内容。7月16日には愛知県内で出版を記念したイベントも開催。