
1980年代のアニメ作品を上映するイベント「どまんなかアニメ映画祭」が5月16日~22日、名駅の「ミッドランドスクエア シネマ」(名古屋市中村区名駅4)で開催される。
2回目となる今回は10作品を上映。各上映の前後には、声優、アニメーター、プロデューサーなど作品ゆかりのゲストが登壇し、トークを行う。
総合プロデューサーの近藤良英さんは、1980年代に松竹の映画宣伝部で「機動戦士ガンダム」3部作や「伝説巨神イデオン 接触篇(へん)・発動篇」「クラッシャージョウ」などを担当した。
近藤さんは「1980年代には、多くの個性的なアニメ映画が誕生した。オリジナル作品も多く、パイオニア精神にあふれたクリエーター、スタッフらが、いろいろな流れをつくり出し、アニメの可能性を広げていった時代」と話す。「昨年、第1回を開催して、40年以上前の作品が瞬く間に売り切れ、当時リアルタイムで見ていただろう世代の皆さんが客席を埋めるのを目の当たりにした。長い時を超えても、ファンを燃え上がらせるアニメというものの強さに改めて驚かされた」とも。
第2回のラインアップは次の通り。「劇場版 あしたのジョー2」「さよなら銀河鉄道999 アンドロメダ終着駅 4Kリマスター」「銀河英雄伝説 わが征(ゆ)くは星の大海 4Kリマスター」「銀河英雄伝説 新たなる戦いの序曲(オーヴァチュア)4Kリマスター」「魔法のプリンセス ミンキーモモ 夢の中の輪舞」「超人ロック」、劇場版「クラッシャージョウ」(4K リマスター)「ファイブスター物語」「カムイの剣」。特別上映として、山中貞雄に捧(ささ)げる漫画映画「鼠(ねずみ)小僧次郎吉」(2024年公開・りんたろう監督)を愛知県初公開。
期間中はゲストを招いてのトークイベント付き上映も開催する。登壇ゲストは、17日=あおい輝彦さん、麻上洋子(一流斎春水)さん、明田川進さん、清水恵蔵さん、湯山邦彦さん。18日=難波圭一さん、高千穂遙さん、安彦良和さん、竹村拓さん、佐々木るんさん、堀川りょうさん、植田益朗さん、丸山正雄さん。
今回のラインアップについて、近藤さんは「第1回はSFメカ、ロボットアニメが多かったが、今回は、スポーツ、魔法少女、時代劇など、より広い範囲から名作を選んだ。当時、日本サンライズの作品に関わる仕事を主にしていたが、他のアニメ制作現場の熱気や挑戦の様子もよく覚えている。今回も全作品にふさわしいゲストを呼ぶことができた。リマスターでさらに素晴らしくなった作品もあるので、多彩なアニメを存分に楽しんでもらいたい」と自信を見せる。
「アニメや映像のクリエーターを目指す若い世代も見に来てほしい。手描きでここまでやるのかというすごさや、CGが始まった時代のチャレンジなどから、大きな刺激を受けられるはず。クリエーターたちのエネルギーを体感してもらいたい」と来場を呼びかける。
料金は、16日・19日~22日=1作品1,500円、17日・18日(トークイベント付き特別上映)=4,400円~6,200円。