円頓寺商店街内の老舗の履物店「野田仙」(名古屋市西区那古野1、TEL 052-551-0197)で新しく立ち上げたブランド「野田仙 久路里(くじり)」がオリジナル下駄(げた)「MOONシリーズ第3弾」を完成させ、7月29日~8月2日に開催される「第54回円頓寺七夕まつり」で販売を始める。
野田仙は、1893(明治26)年から続く老舗。現在、4代目の高木清治さんが営んでいる。「野田仙 久路里」は、娘の麻里さんが「代々受け継がれてきた伝統の技と文化や、そこに込められた職人の体温を、もっと多くの方に触れていただくための下駄づくり」を目指して6年前に立ち上げた。
オリジナル下駄は2年に1度作るもので、すべて麻里さんがデザインを手がける。第2弾は唐獅子とチョウチョのデザインで、人気が高くすべて完売した。
今回の「第3弾」は、キリで作られた台に、満月と白ウサギ、満月または三日月と白龍のデザインを鎌倉彫り(彫刻を施しその上から漆を塗って仕上げる)で施したもの。下駄の形も、もともとある型にアレンジを加えオリジナルの型を作るなど、こだわりを見せる。「彫りは静岡の職人、木地は四国で、など昔から付き合いのあるところにお願いしている」と麻里さん。台と鼻緒をすげるのは4代目の高木清治さん。
鼻緒には、通常の布のほか、馬のしっぽの毛やヘビ革、着物の布、帯締めなどを使い、個性豊かな商品をそろえる。「七夕祭りの前に見たい方は、店に聞いてくださいね」と麻里さん。価格は13,000円台~。営業時間は10時~18時。水曜定休。