野菜や果物などの食材を生産者から購入できる市場「マルシェ・ジャポン」が12月12日より、中部地区で初めてスタートする。会場はノリタケの森(名古屋市中村区則武)。
マルシェ・ジャポンは、農林水産省が農業・水産業の活性化、自立を目的に立案した取り組み。直売所とは異なり、地元食材や他の地方で生産された野菜や果物などを都市部に開かれた市場(マルシェ)で販売する。市場には生産者自らが店に立ち、生産者と消費者が直接コミュニケーションをとれる機会を設ける。今年9月から始まった企画で、今までに札幌、新潟、東京、横浜、大阪、福岡などで開催。各生産者が思い思いで陳列した野菜、手書きのボードなどで演出した店が並ぶ。
これまでの開催で、生産者からは、「直接販売できることで誇りややりがいにつながる」「卸先が見つかった」などの前向きな意見がある一方、「出店することで1~2日、手を取られ本来の作業ができなくなるため、売り上げがそのままプラスに反映されない」という意見もある。「生産者はかかわり方も検討し、運営側も売って行くサポートを行う必要性があるようだ」とマルシェ・ジャポン事務局の久保さん。
利用者からは「楽しい」という声が最も多い一方、生鮮食品だけの扱いのため、雑貨類などをついでに購入できるワンストップショップと比べると「利便性には欠ける」という意見も。「この取り組みを知って来る方は、食や素材にアンテナが高い人。知らずに通りがかった方でも、楽しい時間が過ごせたという声をもらっている」(久保さん)。
ノリタケの森での開催は今月12日・13日、23日・24日。各日10時~15時。