愛知県は2月4日、YouTubeを使って離島をPRするコマーシャル映像の配信を始めた。愛知県が同サービスを利用して動画を配信するのは初めて。
コマーシャル映像の作成は、昨年11月に始まった県の取り組み「あいちの離島PR大作戦!」の一環。愛知県の離島「佐久島」「日間賀島」「篠島」の魅力を広く伝え、離島への観光客の増加を促し、離島の振興を図ることを目的とし特設サイトを立ち上げ、各地のイベントなどにおけるキャンペーン活動など行っている。
最近では、YouTubeを利用して情報発信に取り組む国や地方自治体も多く見られるようになった。県地域政策課の担当者は「愛知の離島の魅力が広く全国、世界へ発信でき、類似の動画からの誘導効果も期待できる」と配信を決めた理由を挙げる。
映像は、島ごとに約1分間の映像を各4本、3島合わせて12本を作成した。短い時間で「『非日常』『癒やし』『いいなぁ』など感性に働きかける映像に仕上げた」という。佐久島は島に点在するアートや「大あさり焼き」「磯ガキ茶漬け」などの名物料理を、日間賀島は名物のタコやゆったりと流れる島の風景を、篠島は歴史と素朴な島の生活などを紹介。名古屋市出身の声優・尾高もえみさんをPR大使に起用し、各島をアピールする映像も用意した。
にぎわいを見せていた30年前は篠島だけで年間約48万人もの人たちが訪れていたが、2008年度の観光客は佐久島が約5万人、日間賀島が約29万人、篠島が約23万人と減少傾向にある。
最近は、「離島ブームもあって持ち直してきている」と同担当者。「動画によって全世界に離島の魅力が発信され、離島の隠れたいいところを知っていただき、離島ファンがこれまでよりも、もっと増えてくれれば」と期待を寄せる。