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「路情詩人」家の誠王さん、活動の原点・名古屋駅前で期間限定出店

ナナちゃん人形前で期間限定出店している「路情詩人」家の誠王さん

ナナちゃん人形前で期間限定出店している「路情詩人」家の誠王さん

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 東京を拠点に活動している路上で詩を作り販売する活動をする「路情詩人」家の誠王(まこと)さんが12月29日から年始にかけて、名古屋駅の名鉄百貨店本店(名古屋市中村区名駅1)のシンボル・ナナちゃん人形前で期間限定出店している。

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 アーティストやミュージシャンなどが活動している名古屋駅周辺。誠王さんも数年前まで名駅で活動していた。利用客と会話しながら即興で「詩」を作り、筆と絵の具を使って色彩を織り交ぜながら色紙に仕上げ、その場で手渡す。値段は決まっておらず利用客が自由に設定する。

 誠王さんが「路上詩人」として活動を始めたのは19歳の時。「当時付き合っていた女性と別れたことがきっかけの一つ」と振り返る。自分なりに将来のことを真剣に考えていたが、別れをきっかけに、当たり前だと思っていた就職活動を辞めたという。高校生のときからノートに書き溜めた「気になった言葉」を、「ノリで」詩として金山駅で売り始める。これが路上詩人としてのデビューとなった。「そのときはそれきりのつもりだった」が、自分が書いた言葉で相手とつながることができることが面白く、2004年から名古屋駅のナナちゃん人形前を拠点として本格的に路上での活動をスタートさせた。

 活動を続け今年で約7年。最近ではフィールドを路上以外にも広げ、歌手のロゴデザインや、オリンピックのフィールドホッケー代表のTシャツなどのデザインも手掛けるようになった。「やってきたというよりも、路上で出会った人たちに応援してもらって続けさせてもらっている」。「出会った人との会話の中から新しく生まれてくる言葉がある。その言葉を通して相手と心が通じ合ったと分かる瞬間は、この仕事をやっていてよかったなと思う」と、やりがいを感じる。

 今では徐々に名が知られるようになり、テレビや新聞などで取り上げられることも増えてきた。「自分らしく生きているうち、徐々に『自分には、これしかない』と思うようになった」という。路上詩人として生活を立てていくことを決意した誠王さんは拠点を東京に移して活動を続けている。

 「自分にとっての名古屋という街は自分を育ててくれた特別な場所であり原点」と誠王さん。「これから名古屋という街に対して恩返ししていきたいと思っている」と思いを口にする。「これからも『自分らしく生きる』ということを大切にしていきたいし、伝えていきたい。それは路上詩人を始めた時から変わらない」とも。現在も年に数回、名古屋で活動している。

 今回の名古屋駅での出店は12月29日~31日、来年1月2日・3日(予定)。

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