名駅西口の映画館「シネマスコーレ」(名古屋市中村区椿町1、TEL 052-452-6036)で6月18日、原子力発電を題材にしたドキュメンタリー映画を集めた「脱原発特集」の上映が始まった。
「福島がこうなってしまった今、映画からの警告を再確認してほしい。原発の意味を、映画を通して考えてほしい」と特集を企画した支配人の木全さん。今までに公開された原子力をテーマにしたドキュメンタリー映画5作品を上映。それぞれの上映期間は約2週間。
上映作品は、1997年のチェルノブイリ汚染地「ドュヂチ村」を舞台にした「アレクセイと泉」(2002年)、「ナージャの村」(1997年、以上本橋成一監督)、湾岸戦争で原子力産業の廃棄物から作られる劣化ウラン弾により白血病になってしまったイラクの子どもたちに出会うことから始まる「ヒバクシャ 世界の終わりに」(2003年)、プルトニウムを取り出す再生工場の場になった青森県の六ヶ所村の「六ヶ所村ラプソディー」(2006年、以上鎌仲ひとみ監督)、28年間原子力発電所建設を反対し続ける山口県の祝島(いわいしま)の島民の日常を映した「祝(ほおり)の島」(2010年、纐纈あや監督)。
作品について、「ただ、事実が映画になったもの。難しい本を読むより、ずっとわかりやすい。この事実をそれぞれ感じ取ってもらえれば。一度見た作品でも、当時とは切実感が違うと思う」と木全さん。来場者は年齢層が高いという。「もっと若い人に見てほしい。若い人こそ、これからの一番の被害者になるのだから」とメッセージを送る。
上映情報は同館ホームページで確認できる。1作品の料金は、一般=1,500円、学生=1,300円(当日)。3回券=3,000円。7月8日まで。