名古屋駅近くの柳橋中央市場を形成する組合の一つ「名古屋中央市場水産物協同組合」が2月、60周年の記念誌の配布を始めた。
明治初頭に青空市場から始まった柳橋中央市場は、100年以上もの歴史を持つ私設市場。都心の真ん中に位置する全国的にも希少な市場だ。現在は4つの組合で形成され、「名古屋中央市場水産物協同組合」は1953(昭和28)年12月15日に設立された。
昨年60周年を迎えた記念として制作した同誌はB4サイズ32ページ。柳橋中央市場と同組合の歴史、神田真秋愛知県前知事と浅岡哲也同組合現理事長による対談、市場の一日の様子などを掲載している。「写真を誌面全体に大きく配置するなどしてデザインにもこだわり、フリーマガジンとして多くの人に手に取ってもらえるように考えた」と同組合の飯田さん。完成した記念誌は、名古屋駅、金山、栄の観光案内所や、名古屋市内の一部カフェ、さらに東京・渋谷のフリーペーパー専門店「Only Free Paper」などに設置している。
併せて、同組合のロゴマークも刷新。2匹の魚と柳をモチーフに、「親しみやすく愛着が湧くマーク」(飯田さん)へと生まれ変わった。このロゴマークをあしらったオリジナル手拭いも製作。同組合事務局(TEL 052-583-3811)で販売する。価格は1本800円。
これまでは飲食店や小売店などプロとの取引が中心だった同組合。昨年から小学生やPTA団体への見学会を実施するなど、一般客の受け入れも積極的に始めた。「今後は、より多くの方々に立ち寄ってもらえる市場を目指したい」とし、「フリーマガジンタイプの記念誌が名駅都心にある柳橋中央市場を知るきっかけになってくくれば」と期待を込める。