名駅の映画館「ミッドランドスクエアシネマ」(名古屋市中村区名駅4)で3月17日、公開中の映画「去年の冬、きみと別れ」の舞台あいさつが行われ、出演の岩田剛典さん、土村芳さんが登壇した。
同映画は愛知県東海市出身の芥川賞作家・中村文則さんの同名小説が原作。婚約者との結婚を間近に控え、「最後の冒険」として猟奇殺人事件を追いかけた記者が、危険な罠にはまり込んでいくサスペンス。主人公の記者・耶雲を「三代目J Soul Brothers」のパフォーマーや俳優などで活躍する岩田さんが単独での映画初主演。容疑者の天才カメラマン・木原坂を斎藤工さん、耶雲の婚約者・百合子を山本美月さん、木原坂のモデルを務めていた盲目の美女・亜希子を土村さんが演じる。「犯人に告ぐ」の瀧本智行監督がメガホンを取り、「無限の住人」の大石哲也さんが脚本を担当している。
2人が登壇すると満員の客席から大きな歓声。名古屋出身の岩田さんが「ただいま!」とあいさつすると、観客からは大きな「おかえり!」の声が返ってきた。単独初主演作での地元凱旋(がいせん)に岩田さんは「この映画は昨年すごく力を注いだ作品で、原作小説にも負けないエナジーを持っている。名古屋の皆さんに届けることができて、心からうれしい」と笑顔。土村さんは「名古屋にはまだきちんと降り立ったことがなかったので、初めてに近い。鶏肉とみそが美味しいイメージ」と名古屋の印象を話した。
公開から1週間がたち、各地を舞台あいさつで回った岩田さん。「いろいろな表情が見られた、物語にだまされたなど、さまざまな意見や感想をいただけた。自分としては呼んでいただいてうれしかった作品。こうして皆さんと同じ空間を共有するこができてうれしい」と話した。物語の鍵となる役どころのため「公開前には表に出ることが少なかった」という土村さんは「公開して、やっといろいろな話ができる」と笑顔を見せ、出演シーンや脚本について振り返った。
最後に土村さんは「見た後に不思議な感覚になったと思うが、その感覚はこの作品だからこそ感じられるもの。何度も見ていただきたいし、何度でもいろいろな方に話してもらいたい」とあいさつ。岩田さんは「この映画は自分の役者人生で一つのターニングポイントになるような大きな作品だと思っている。皆さんに届けることができて感無量。是非、口コミなどでこの作品の感想を広めていただけたら」と呼び掛けた。
ミッドランドスクエアシネマほかで全国公開中。