遊郭、料理旅館を経た建物「旧 松岡旅館」(名古屋市中村区日吉町)で6月9日、「旧遊郭旅館『松岡』の探検と蔵出し古食器市」が開催される。主催は、同館がある大門地区の魅力発信を目的に活動する「大門まちづくり友の会」。
大正時代に造られた中村遊郭があった地域で、今でも妓楼建築を所々に見ることができるほか、昭和レトロの雰囲気が漂う。
同館は1912(大正元)年に遊郭として建てられたもので、名古屋市景観重要建築物に指定されている。遊郭時代は屋号「一徳(ぴんとく)」、その後料理旅館に変わり屋号「松岡」として営業していた。現在は、1階をデイサービス施設「松岡健遊館本店」として使っているが、2階には遊郭時代の当時の小部屋がそのまま残っているという。
当日は、料理旅館時代に使っていた古食器を「大放出」して販売。同会メンバーによると「料理旅館時代に使っていた食器を再利用できないか、思い出や古い食器を使う需要がある人たちに使ってもらいたいという気持ちが発端」という。価格は100円からで、日常使いの食器が中心だという。
併せて、同会メンバーがガイドを務める「建物の中の探検ツアー」も開催。隠し窓や庭、料理旅館時代の大広間などを見ることができる。「大広間はこれからいろいろな使い方を模索してもらえたら」とも。開催時間は12時~、14時~、16時~。大広間ではクリエーター作家による雑貨などを販売するプチマルシェも開く。
開催時間は11時~18時。会場は南側の入り口から入る。