葛飾北斎が描いた「北斎漫画」を用いた「人とペットの共生」に関する啓発動画「ペット、オーライ?」「キャット、オーライ?」の配信が始まっている。名古屋市の取り組み。
動画には「飼うなら最期まで」の言葉を添え、安易にペットを迎えることに対する危険性や、最期まで責任と愛情、覚悟を持って飼うことの必要性についてメッセージを載せた。
ペットの健康や安全を守ることや、人への危害や迷惑防止など、飼い主としての心構えをセルフチェックで学べる「ペット、オーライ?」バージョン5本と、猫の計画外の繁殖を防ぐ避妊・去勢手術の重要性やその助成、市民ボランティア活動などを伝える「キャット、オーライ?」バージョン4本を作成。
動画に用いた「北斎漫画」は葛飾北斎が絵手本として発行したスケッチ画集で、北斎が名古屋滞在時に下絵が描かれ、名古屋の版元から初版が発行された。「北斎漫画」のほか、一部「三体画譜」も使われている。
名古屋市動物愛護センター(千種区)ではふるさと納税の寄付金の活用やボランティアの協力で2016(平成28)年度に犬の殺処分ゼロを達成。2019年度頭現在も継続中。一方、猫は収容数が多いこともあり、いまなお殺処分が行われている現状。
名古屋市の担当者によると「このような状況を世間に知ってもらう目的で動画を作成。キャッチーでユーモアがある北斎漫画を用いた見た目で、『何だろう?』と目を引くようにした」と話す。
配信は12月25日から市長室広報課のユーチューブチャンネル「まるはっちゅ~ぶ」で開始されているほか、1月6日からユーチューブやフェイスブック、インスタグラムの動画広告、ケーブルテレビCM、10日からは映画館「伏見ミリオン座」(中区錦2)「センチュリーシネマ」(中区栄3)の映画館CMとして上映される。2月28日まで(映画館CMは2月27日まで、「まるはっちゅ~ぶ」は継続)。