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「どうやって使う?」 ノリタケミュージアムで「ふしぎな」陶磁器の企画展

中にお湯を入れることができるゆで卵を温かく保つための器

中にお湯を入れることができるゆで卵を温かく保つための器

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 見ただけでは使い方が分からないような「ノリタケ」製の陶磁器を特集した企画展が現在、「ノリタケミュージアム」(名古屋市西区則武新町3)で開催されている。

マッチ箱の内箱が押し出されたり、側面の開口部からすることができたりする灰皿一体のマッチ立て

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 「ノリタケカンパニーリミテド」が2001(平成13 年)に創立100周年を記念してオープンした陶磁器に関する複合施設「ノリタケの森」敷地内にある同ミュージアム。ディナー皿や「オールドノリタケ」などのテーブルウエアを展示している。

 「これってなに?どうやって使うの?ちょっとふしぎな陶磁器たち」と題する同企画展は10月1日までの開催だったが、「好評」を理由に12月25日まで期間延長することになった。「チラシがなくなり人気ぶりがうかがえた。約20年間で展示企画のチラシ増刷は今回で2回目」と同社広報課 学芸員の中井宏美さん。延長を8月21日、公式サイトで発表した。

 企画展では、1876(明治9)年創業の外貨獲得を目的にした商社「森村組」と、森村組が輸出する洋食器を製造するために作られた会社「日本陶器」(現、ノリタケカンパニーリミテド)が、明治から昭和50年代までに製造・輸出した約50点の陶磁器を展示。文具、インテリア、食卓、メイクアップの4カテゴリーのマークを解説に付け紹介する。

 同展チラシを飾るハスの花のような器は、中心部にある複数の小さな穴に花を挿すことで簡単に生けることができる花器。縁に穴の空いた板が付いているカップは、昔のイギリスで立派なひげがはやっていた頃に作られた製品で、ワックスで固めたひげの形が飲み物の湯気で崩れたり濡れたりしないように防ぐ工夫がある。

 灰皿と一体になったマッチ立ては、容器の底に付いている突起で内箱が押し出される仕組み。側面の開口部からのぞく側薬でマッチを擦ることができるようになっている。リング状の5つのパーツが並ぶトーストを立てるためのスタンドや、ティースプーンを取り出しやすい工夫があるケースなども展示。当時の外国の暮らしに合わせ作られた輸出用の製品や、火鉢など日本向けの製品も並紹介する。

 「展示品の使い方について質問されることもよくある。今回の展示では見て面白いと思ってもらい、そこから『何に使うのかな』と思いを巡らせてほしい」と中井さん。広報担当者の西村千明さん「今にない物を通じて、当時の生活を感じてもらえるのでは。デザインも見ていて面白い。会期が延長され秋の行楽シーズンにも差しかかる。旅行や観光で立ち寄ってほしい」と呼びかける。子どもにも楽しんでもらえるようにと、写真とイラスト、振り仮名付きの解説を添えた「ジュニアガイド」も用意する。

 開催時間は10時~17時。入館料は、大人=500円、高校生以下無料。月曜休館。12月25日まで。

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