映画「女子大小路の名探偵」の先行上映会が9月13日、名駅の映画館「ミッドランドスクエアシネマ2」(名古屋市中村区名駅4)で行われ、出演の剛力彩芽さん、醍醐虎汰朗さん、原作者の秦建日子さんが舞台あいさつで登壇した。
同映画は名古屋のテレビ局「メ~テレ」の開局60周年記念作品。「アンフェア」「サイレント・トーキョー」などヒット作を手がけた秦さんの同名ミステリー小説が原作で、名古屋・岐阜を舞台に、連続犯罪事件に巻き込まれた姉弟(きょうだい)が、地元愛あふれる仲間たちの助けを借りて真犯人に迫るエンターテインメント。秦さんが自ら脚本を手がけ、松岡達矢監督がメガホンを取った。剛力さんは、けんかっ早くて口が悪いが家族思いのナンバー1ホステスの姉・美桜を、醍醐さんはヘタレながら優しい人柄で周りの人に愛される弟・大夏を演じた。出演はほかに、戸田恵子さん、FANTASTICS from EXILE TRIBE堀夏喜さん、北原里英さん、スピードワゴン小沢一敬さんら東海地域にゆかりのあるキャストが集結した。
同映画の撮影以来の来名という剛力さんは「駅からすぐに取材場所に向かい、次にここに来たので、まだ名古屋を満喫できていない。おいしいご飯を食べたい」と話す。名古屋めしが大好きという醍醐さんが「(舞台などで)滞在することが多かったので、名古屋に来たらいつも行くうなぎ屋さんができた」と話すと、演じた姉弟そのままにロケでの食べ物の思い出話が広がっていった。
秦さんは「仲良くけんかをしている姿が想像できる2人で、小説のイメージとぴったり。家族の愛をストレートに出すのも恥ずかしいところがあるので、互いにちょっと屈折しているけれど、よく見ると愛があるという姉と弟を書いた。剛力さんが高校生の頃に会ってから、ずっと一緒に仕事をしたいと思っていたので、念願がかなった」と話す。
剛力さんは醍醐さんの演技を「大夏はヘタレだけれど、周りが放っておけない。美桜も実は大好きだと思う。醍醐さんの人柄が役に出ていた」と絶賛。醍醐さんも「剛力さんは、普段は優しいのに、芝居が始まると一瞬で怖い人になれる。目やたたずまいで強さに説得力を持たせることができる。勉強になることばかりだった」と振り返る。
イベントの後半には、事件の鍵を握る謎の男・山本を演じた堀さんがサプライズで登壇。東海市出身の堀さんは「学生時代に女子大小路の辺りでダンスをしていたこともあるので、すごく思い入れのある場所が舞台。自分にとって特別な作品になった。食べ物など、愛知県民だったら刺さるポイントが多い映画」と魅力を語る。
最後に剛力さんは「謎解きもあるが、人との絆を大切に感じられる作品。大切な人と見て、名古屋と岐阜のすてきな街を堪能していただけたら」と呼びかけた。
10月13日からミッドランドスクエアシネマほかで公開。