1980年代のアニメ作品を上映するイベント「どまんなかアニメ映画祭」が5月17日~19日、名駅の「ミッドランドスクエアシネマ」(名古屋市中村区名駅4)で開催される。
安彦良和さん描き下ろしイラストによる「どまんなかアニメ映画祭」ポスター
アニメファンとアニメ制作関係者が交流できる機会を提供し、名古屋から、全国、アジア、世界へアニメ文化を展開させることを目指す同映画祭。初開催となる今回は、1980年代に公開されたアニメを中心に10作品を上映。各上映の前後には、アニメーター、プロデューサーなど作品ゆかりのゲストが登壇し、トークを行う。
ラインアップは次の通り。17日=「機動戦士ガンダムI」、18日=「機動警察パトレイバー2 the Movie」「機動戦士ガンダムII 哀・戦士編」「ルパン三世 カリオストロの城」「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」「幻魔大戦」、19日=「王立宇宙軍オネアミスの翼」(4K リマスター)「AKIRA」「ヴイナス戦記」「機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編」。
登壇ゲストは次の通り。17日=井上伸一郎さん、植田益朗さん。18日=出渕裕さん、伊藤和典さん、板野一郎さん、河森正治さん、丸山正雄さん、友永和秀さん。19日=山賀博之さん、渡辺繁さん、明田川進さん、安彦良和さん、佐野浩敏さん。
総合プロデューサーの近藤良英さんは愛知県出身。1980年代に松竹の映画宣伝部で「機動戦士ガンダム」3部作や「伝説巨神イデオン 接触篇(へん)・発動篇」「クラッシャージョウ」などを担当し、日本のアニメが大きく発展した時代を支えた。
名古屋の映画館を選んだ理由について「愛知県は『ジブリパーク』もあり、漫画家・鳥山明さんが誕生した地でもある。キー局として『機動戦士ガンダム』の放映を始めた名古屋テレビもある。漫画やアニメに近しい名古屋でアニメ映画祭を始めるのは当然のことと考えた」と話す。
近藤さんは「1980年代には、宮崎駿、富野由悠季、押井守、大友克洋ら、現在も現役の巨匠監督たちがきら星のごとく登場した。今回、ゲストで登壇する作画、音響、プロデュースといったジャンルの巨匠たちも、この時代に活躍を始めている。1980年代のスター作品を一挙に集めて公開したら、ものすごいエネルギーが発生するはず。それは、元々のファンの人たちだけではなく、アニメや実写のクリエーターを目指す未来の巨匠たちにも大きな影響を及ぼすかもしれない。そんな化学反応が名古屋で起こることを期待している。数十年の時を超えて、スクリーンからほとばしるエネルギーを映画館で体感してほしい」と多くの来場を呼びかける。
料金は1作品2,800円(トークイベント付き)。