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円頓寺マッコリ醸造所、クラフトマッコリ提供始める 愛知産の米使う

「円頓寺マッコリ」を紹介する「円頓寺マッコリ醸造所」店主の宋善永さん

「円頓寺マッコリ」を紹介する「円頓寺マッコリ醸造所」店主の宋善永さん

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 円頓寺本町商店街内にある韓国料理店「円頓寺マッコリ醸造所」(名古屋市西区那古野2)が5月、併設する醸造所で造ったクラフトマッコリ「円頓寺マッコリ」の提供を始めた。

韓国で作られた陶器のグラスで提供する「円頓寺マッコリ」

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 店主の宋善永(ソン・ソニョン)さんが料理人の夫と切り盛りする同店。もともと出店していた春日井市から2019年に名古屋に移店し、間もなくコロナ禍になった。不安を抱える中、自らマッコリを作りたいという思いを募らせ、昨年8月、醸造所を構えられる今の場所に店を移し、「円頓寺マッコリ醸造所」として再スタートを切った。約20席を設ける。

 コロナ禍で飛行機も飛んでいない期間は、多くのマッコリ生産者にダイレクトメッセージを送り、事情を伝え、醸造を教えほしいことを伝えることから始めたという。その後、韓国に何度も足を運び、学びを深めていった。今年4月、「念願だった」という醸造酒製造免許を取得し、ようやく実際にマッコリの醸造を始めることができた。

 宋さんによると、韓国ではコロナ禍前から徐々にクラフトマッコリを作る小さい醸造所が増えているという。若い人が仲間と作り始めるほか、都会から地元に戻り地元の米メでマッコリ作りを始めるケースもあるという。

 円頓寺マッコリ醸造所で作るのは、愛知県産の米を使い、糖類などの添加物を使わず、加熱処理もしない「生マッコリ」。「こうじの種類やかけ合わせ具合、米との配分などで香りや味が異なる。自然でやさしい米の甘みが楽しめる」と宋さん。

 現在提供しているのは、果実のようなフレーバーと爽やかな甘みが特徴のタイプ、すっきりとした飲み口のタイプなど3種類。現在、醸造中の2種類も出来上がり次第提供を始める。「いろいろと試して作ることが楽しくて仕方がない」と言い、今後も材料や配合などを変えて新しい味を作っていくという。「マッコリの博覧会でスモモのマッコリに出合い、おいしかったのでフルーツを使ったものや、ヨモギなど漢方系もチャレンジしたい」とも。

 マッコリは、グラス(1杯660円~)、ボトル(2,200円~)で提供。ボトルは同店のほか、名駅の酒販店「岡田屋」(中村区名駅4)でも扱う。

 「日本の米で、ここまでおいしいものを作れることや、韓国料理だけでなく和食にも合うことを伝えたい。『昔、マッコリで悪酔いした』などの良くない記憶を持つ人も多いが、ぜひ飲んでみてほしい」と来店を呼びかける。

 営業時間は17時~23時。日曜定休。

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