名鉄百貨店本店(名古屋市中村区名駅1)は、2005年より進めていた本館、ヤング館(旧セブン館)、メンズ館(旧メルサ館)の「3館統合計画」を完了し3月22日、グランドオープンする。
1954年に開業した同百貨店は、名古屋駅前を代表する大型百貨店として営業を続けてきたが、郊外型の大型商業施設やショッピングモールの台頭、2000年のJR名古屋タカシマヤ(中村区名駅1)オ-プンによる競争激化、顧客の嗜好や価値観の多様化に対応するため「3館統合計画」実施を決定した。
計画の一環として「セブン館」「メルサ館」をそれぞれ「ヤング館」「メンズ館」に呼称変更し、メンズ館地下1階に「フレッシュ・ステーション」、本館地下1階に「スイーツ・ステーション」をオープン。3月7日にはリニューアルを完了し先行オープンしたヤング館と、3月22日までに本館6階~9階、4階の名鉄バスセンター跡地、メンズ館1、2、5、6階のリニューアルを終了し「3館統合計画」が完了、グランドオープンを迎える。
第2期パート2リニューアルでは、本館8階「ベビー・子供服・玩具・メガネ」フロアに機能性とトレンド感を兼ね備えたマタニティファッションや、「D&G」「セントジェームス」「ジューシークチュール」などのブランドを取り扱うキッズ版セレクトショップ「ストンプスタンプ」をはじめとする全59ブランドが登場。9階「グルメステーション」には、「矢場とん」「文化洋食店」「知多の旬と鮮『魚福』」など全10店が出店するほか、宴会にも対応可能なバンケットルーム(着席で30人まで収容可能)を新設、営業時間を11時まで延長して名駅近隣に勤務するビジネスマンや接待需要に対応する。
メンズ館1、2階には、上質で高感度な品揃えを強化、「ディーゼル」や「ノーリーズ」「ブルックスブラザーズ」のコンバインショップも展開する。5階には「紀伊國屋書店」が登場し、6階は本館との連絡通路を買い物場として拡大し、名駅地区初登場の「クリハラハルミ」「カリス成城」などが登場予定。第2期パート2リニューアルの投資総額は約39億円、対象面積は24,000平方メートルで、年間売り上げは約260億円を見込んでいる。
同百貨店は、名古屋駅から「ミッドランドスクエア」オフィス棟、商業棟へ続く東西方向への人の流れに着目しているほか、今後「名古屋ルーセントタワー」から同百貨店、来年開業の「モード学園スパイラルタワーズ」へと続く南北方向の流れにも期待をかけ、名古屋駅前の立地を最大限に生かした商業施設として、名駅地区の活性化を目指すという。