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名駅で「風のマジム」舞台あいさつ 主演・伊藤沙莉さんら登壇

「ミッドランドスクエアシネマ」で舞台あいさつに登壇した伊藤沙莉さん(右)と芳賀薫さん

「ミッドランドスクエアシネマ」で舞台あいさつに登壇した伊藤沙莉さん(右)と芳賀薫さん

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 映画「風のマジム」の舞台あいさつが9月14日、名駅の映画館「ミッドランドスクエアシネマ」(名古屋市中村区名駅4)で行われ、主演の伊藤沙莉さん、監督の芳賀薫さんが登壇した。

観客に笑顔で手を振る伊藤さんと芳賀さん

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 同作は、社内ベンチャーコンクールを活用してビジネスを立ち上げ、沖縄・南大東島産のサトウキビを使ったラム酒作りに挑戦し、契約社員から社長になった金城祐子さんの実話を基とする原田マハさんの小説「風のマジム」が原作。「マジム」は沖縄の方言で、「真心」を意味する。

 大阪、名古屋・伏見の映画館での舞台あいさつを終え、会場に駆け付けた伊藤さんと芳賀さん。同作を観賞し終わった観客の前に登場すると、大きな拍手が巻き起こった。主人公・伊波まじむを演じた伊藤さんは撮影中の様子を振り返り、「作品づくりはチーム戦。関わるみんなが良い作品にしたいと思っているし、アイデアが浮かんだら時間を設けて話し合い、力を合わせて作り上げたという感じがある。絆が生まれ、居心地の良いすてきなひとときだった」と笑顔を見せた。

 長年、テレビコマーシャルやミュージックビデオなどの制作を手がけてきた芳賀さんにとって、同作は初の長編映画監督作品。「同じ映像制作でも、映画では進め方から何まで全く異なる。素晴らしい役者の皆さんとご一緒できたことで、多くを学び吸収できた」と話す。

 芳賀さんは、主演をオファーするに当たり伊藤さんに手紙を送ったという。芳賀さんは「まじむは、スペシャルな才能があるわけではない、ごく普通の人。でも、ちゃんと自分が感じたことを伝えたり、誰かから言われたことをちゃんと受け止めたりできる。これは、実は難しいこと」と話し、「伊藤さんも、演技の中でいつも誰かの発言だったり行動だったりをきちんと受け止めて表現している。その姿がまじむと重なり、ぜひお願いしたいとオファーした」と振り返った。

 芳賀さんは「商品や食材などをおいしく撮るのは得意。食事のシーンなどはコマーシャル制作の経験が生きたと感じる」とも。伊藤さんも「劇中のごはんはどれもとってもおいしくて、カットが入っても箸が止まらなかった。最高でした」と笑顔を浮かべた。

 同作で伝説の醸造家・瀬那覇仁裕を演じた愛知県出身の俳優・滝藤賢一さんとのエピソードも。過去に共演経験のある伊藤さんは「これまでの共演作品では激しめのやりとりをするシーンが多く、今回のような穏やかな空気の中で一緒にお芝居させていただくのは初めてだったと思う。勉強になるところもたくさんあり、改めてすてきな先輩と感じた」と話す。

 芳賀さんは「自分が踏み出すときに周りの応援があったり、誰かが踏み出すときに背中を押したり、そういった支えから真心は伝わっていくと思う」と話す。伊藤さんは「映画を観賞した方の感想も多く目にしている。映画を見て感じた温かな気持ちが連鎖して、広がっていったら」と話し、締めくくった。

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