フジタクシーグループ(名古屋市西区上名古屋3)が5月から運行している「金のフジタクシー」が乗車人数5,000人を達成したのを記念して10月17日、同社本社1階で記念セレモニーが開かれた。
「金のフジタクシー」は、同社の創業50周年を記念して、1年間の限定走行車両として1台のみ制作された金色のタクシー。「おもてなしの最上級」をコンセプトに制作された同車両は、車両全体をはじめ、ドアノブ、サイドミラーなど細部まで金色に塗装されており、名古屋だけでなく全国でも話題を集めている。今年5月には、成田山萬福院(名古屋市中区栄5)でデビューセレモニーを開催し、第1号の乗客には、元プロボクサーの薬師寺保栄さんが夫妻で乗車、同車両は現在名古屋駅周辺や栄地区など名古屋の繁華街を中心に走行している。
セレモニーでは、同社の大原社長が「最高のおもてなしや感謝の気持ちと、ちょっとした遊び心を込めて制作した同車両だが、名古屋だけでなく全国の方からも『乗ってみたい』という声をいただけるようになった。一人でも多くの方に乗車していただき、おもてなしの気持ちを届けたい」とあいさつした。
5,000人目の乗客となったのは、名古屋市北区在住の松田寛さん。松田さんは10月5日18時ごろ、自宅近くから偶然同車両に乗車して東急ホテルまで向かったという。松田さんは「30年間フジタクシーを利用しているが、たまたま自宅近くから乗ったのが金のタクシーだった。振動も少なく快適な乗り心地だった。5,000人目の乗客と聞いて感無量」と感想を語った。
同社では、5,000人目の乗客への記念品として、愛知県が認定する「あいち技能マイスター」のうち、「技能の匠」分野で寝具制作のマイスターに選ばれた丹羽正行さんに「金の座布団」の制作を依頼。「金のフジタクシー」にちなみ制作された同品は、金色の布に同社のロゴマークや、丹羽さんが考えた造語「五千載一遇」の文字、金のタクシー、名古屋城、名古屋テレビ塔などの金のししゅうが施されたもので、同社の梅村会長から松田さんへ贈られた。
松田さんは、司会者からの「金の座布団には、どなたが最初に座るのですか」の質問に「うちの家内だと思います」と照れながら答えた後「金のフジタクシー」に乗車、セレモニー出席者全員が出発を見送った。